問1 医学概論
人間を対象とする医学研究の倫理的原則について述べたのはどれか。
- ヒポクラテスの誓い
- ヘルシンキ宣言
- ジュネーブ宣言
- サンフランシスコ宣言
- ウイーン宣言
解答と解説を見る
正解2
正解は「2」。ヘルシンキ宣言は人間を対象とする医学研究の倫理原則を定めた世界医師会の宣言です。ジュネーブ宣言は医師の職業倫理、ヒポクラテスの誓いは医の倫理の起源です。
全89問。解答と解説はクリックで開きます。
臨床工学技士国家試験 第38回 午前 の全89問を、問題・選択肢・解答・解説の順に掲載しています。まとめて読みたいときはこのページを、力試しをしたいときはクイズ形式をお使いください。
人間を対象とする医学研究の倫理的原則について述べたのはどれか。
正解2
正解は「2」。ヘルシンキ宣言は人間を対象とする医学研究の倫理原則を定めた世界医師会の宣言です。ジュネーブ宣言は医師の職業倫理、ヒポクラテスの誓いは医の倫理の起源です。
臨床工学技士法における臨床工学技士について正しいのはどれか。 a.内閣総理大臣から免許を受ける。 b.名称独占について記載されている。 c.チーム医療の理念と役割が条文に盛り込まれている。 d.医師の指示なしに人工心肺装置の操作を行うことができる。 e.医師の指示なしに人工呼吸器の設定変更を行うことができる。
正解3
正解は「3(b・c)」。臨床工学技士は名称独占資格で、法には名称の制限が定められています。免許は厚生労働大臣が付与し(内閣総理大臣ではない)、生命維持管理装置の操作は医師の指示の下で行います。
タンパク質の構造について誤っているのはどれか。
正解5
誤りは「5」。ヘモグロビンはα鎖2本・β鎖2本の計4つのサブユニット(四次構造)からなります。一次〜三次構造、変性の記述は正しいです。
細胞小器官について誤っているのはどれか。
正解5
誤りは「5」。ゴルジ体はタンパク質の修飾・選別・分泌を担います。脂質の合成は主に滑面小胞体、分解はライソゾームなどが担います。
赤血球について正しいのはどれか。
正解3
正解は「3」。赤血球の産生には葉酸やビタミンB12が必要です。直径は約7〜8μm、寿命は約120日で、主に脾臓で破壊されます。
原尿が通過する経路の順番として正しいのはどれか。
正解4
正解は「4」。原尿はボーマン囊→近位尿細管→ヘンレ係蹄→遠位尿細管→集合管の順に流れます。
内分泌臓器と分泌ホルモンとの組合せで誤っているのはどれか。
正解5
誤りは「5」。カルシトニンは甲状腺(傍濾胞細胞)から分泌されます。副甲状腺から分泌されるのはパラソルモン(副甲状腺ホルモン)です。
5%ブドウ糖注射液500mL中に含まれる熱量[kcal]はどれか。 ただし、ブドウ糖1gから4kcalが発生するものとする。
正解3
正解は「3」。5%=100mLあたり5g。500mLでは25gのブドウ糖を含み、25g×4kcal=100kcalとなります。
副腎髄質から分泌されるホルモンはどれか。
正解1
正解は「1」。副腎髄質はアドレナリン(・ノルアドレナリン)を分泌します。アルドステロン・コルチゾール・アンドロゲンは副腎皮質、オキシトシンは下垂体後葉です。
交感神経緊張状態はどれか。 a.瞳孔散大 b.心拍数減少 c.血圧低下 d.唾液量増加 e.消化管運動抑制
正解2
正解は「2(a・e)」。交感神経緊張では瞳孔散大・消化管運動抑制が起こります。心拍数減少・血圧低下・唾液増加は副交感神経優位の反応です。
薬物動態について正しいのはどれか。
正解4
正解は「4」。50%致死量(LD50)は動物実験で半数が死亡する用量です。静注は効果発現が速く持続は短め、半減期の4倍では1/16になります。
がん細胞への自然免疫を担うのはどれか。
正解1
正解は「1」。NK(ナチュラルキラー)細胞は事前の感作なしに腫瘍細胞やウイルス感染細胞を攻撃する自然免疫の担い手です。他は獲得免疫に関与します。
チアノーゼを判定する部位で適切なのはどれか。
正解1
正解は「1」。チアノーゼは還元ヘモグロビン増加による皮膚・粘膜の暗紫色化で、口唇・爪床・舌など毛細血管が豊富で皮膚の薄い部位で判定します。
手術に関連した滅菌、消毒について正しい組合せはどれか。 a.手指 - 次亜塩素酸ナトリウム水溶液 b.粘膜 - ベンザルコニウム塩化物液 c.鋼製小物 - 高圧蒸気滅菌 d.手術室の壁 - ホルムアルデヒド e.腹腔鏡 - 乾熱滅菌
正解3
正解は「3(b・c)」。粘膜にはベンザルコニウム塩化物、鋼製小物には高圧蒸気滅菌が適します。手指消毒に次亜塩素酸は不適、内視鏡は乾熱滅菌に耐えられません。
全身麻酔手術の術前スクリーニング検査として適切なのはどれか。 a.胸部X線検査 b.呼吸機能検査 c.ホルター心電図検査 d.脳波検査 e.ABO血液型検査
正解2
正解は「2(a・b・e)」。全身麻酔前には胸部X線・呼吸機能検査・血液型検査などが基本です。ホルター心電図や脳波はスクリーニングでは通常行いません。
COPDについて誤っているのはどれか。
正解2
誤りは「2」。COPDは喫煙が最大の原因ですが、発症するのは喫煙者の一部(およそ2〜3割程度)で、80%以上ではありません。他の記述は正しいです。
正しいのはどれか。
正解5
正解は「5」。正常では下肢(足首)の血圧は上腕より高くなります(ABIは通常1以上)。脱水や起立で血圧は下がりやすく、ステロイドは血圧を上げ、高齢者は脈圧が大きくなります。
拡張期雑音が聴取されるのはどれか。 a.僧帽弁狭窄 b.大動脈弁狭窄 c.肺動脈弁狭窄 d.心室中隔欠損 e.大動脈弁閉鎖不全
正解2
正解は「2(a・e)」。僧帽弁狭窄と大動脈弁閉鎖不全は拡張期雑音を生じます。大動脈弁狭窄・肺動脈弁狭窄・心室中隔欠損は収縮期雑音です。
標準予防策において感染性が低いのはどれか。
正解5
正解は「5」。標準予防策では汗を除く血液・体液・分泌物・排泄物を感染性がある可能性のあるものとして扱います。汗は感染性が低いとされます。
免疫の関与が小さいのはどれか。
正解4
正解は「4」。糖尿病性腎症は高血糖による代謝・血行動態的な障害が主体で、免疫の関与は小さいです。他は免疫複合体などが関与します。
正しいのはどれか。
正解4
正解は「4」。子宮筋腫はエストロゲン依存性で閉経後は退縮します。男性も乳癌を発症し得、子宮頸癌はHPV、子宮体癌は未産婦が危険因子です。
正しいのはどれか。
正解3
正解は「3」。虚血性腸炎は動脈硬化や便秘を背景に高齢者に多くみられます。食道癌は男性に多く、胃癌死亡は減少傾向、潰瘍性大腸炎は癌化リスクあり、クローン病は全消化管に及びます。
SOFAスコアに含まれないのはどれか。
正解1
正解は「1」。SOFAスコアは呼吸・凝固(血小板)・肝(ビリルビン)・循環(平均血圧)・中枢神経(GCS)・腎の6項目で評価し、体温は含まれません。
医原性免疫不全の原因となるのはどれか。
正解5
正解は「5」。グルココルチコイド(ステロイド)は免疫抑制作用があり、治療に伴う医原性免疫不全の原因となります。
図に示すように、面積A、厚さdの誘電体1(誘電率ε₁)及び誘電体2(誘電率ε₂)を平行平板電極で挟んだキャパシタがある。このキャパシタの静電容量はどれか。(図参照)
正解1
正解は「1」。厚さdの誘電体1と誘電体2が直列に重なった構造なので、1/C=d/(ε₁A)+d/(ε₂A)=(d/A)(1/ε₁+1/ε₂)。よってC=A/{d(1/ε₁+1/ε₂)}です。
磁化されていない強磁性体に磁界を加え変化させたところ、磁性体内の磁束密度が図の点A、B、C、D、E、Bの順に変化した。残留磁束密度を示す点はどれか。(図参照)
正解3
正解は「3(C)」。ヒステリシス曲線で磁界を0に戻したときに残る磁束密度が残留磁束密度で、縦軸(磁界0)との交点Cがこれに当たります。
図の回路で、スイッチSWを閉じた瞬間に流れる電流I[A]はどれか。 ただし、キャパシタの初期電圧は0Vとする。(図参照)
正解3
正解は「3(0.15A)」。閉じた瞬間はキャパシタの電圧が0Vで短絡とみなせます。その状態での合成抵抗と電源電圧9.0Vから流れる電流を求めると0.15Aになります。
図3の回路を流れる電流I[A]はどれか。 ただし、図1の起電力E_Aと図3の起電力E_Aは等しく、図2の起電力E_Bと図3の起電力E_Bは等しいとする。(図参照)
正解1
正解は「1(4/3 A)」。図1・図2から各起電力を求め、重ね合わせの理を用いて図3の電流を計算すると4/3 Aになります。
図の回路の端子AB間のインピーダンスが5Ωであった。抵抗の大きさR[Ω]はどれか。(容量リアクタンス4Ω、誘導リアクタンス4Ω、抵抗7Ωを含む回路。図参照)
正解2
正解は「2(4Ω)」。容量リアクタンスと誘導リアクタンスの並列・直列を整理し、合成インピーダンスの大きさが5Ωとなる条件からR=4Ωが求まります。
ブラシ付きDCモータについて誤っているのはどれか。
正解5
誤りは「5」。ブラシ付きDCモータは回転子(電機子)にコイル、固定子に永久磁石を用いるのが一般的で、回転子は永久磁石ではありません。
常温において正しいのはどれか。
正解5
正解は「5」。導線の抵抗R=ρL/Aで、断面積Aに反比例します。純水はほぼ絶縁体、抵抗率は銅<金、導電率は物質固有で電流に依存しません。
正しいのはどれか。
正解5
正解は「5」。サーモカメラは物体が放射する赤外線を検出するため外部光源は不要です。LEDは非コヒーレント、太陽電池の効率は約20%前後、フォトダイオードは逆方向で用います。
正しいのはどれか。
正解4
正解は「4」。抵抗膜方式は上下の導電膜が押されて接触することで検出するため、手袋装着時でも動作します。焦電素子は赤外線検出、サーミスタは接触式、ひずみゲージは抵抗変化を利用します。
図の回路で10kΩの抵抗に流れる電流の大きさ[mA]はどれか。 ただし、Aは理想演算増幅器とする。(入力2V、1kΩ、10kΩ。図参照)
正解2
正解は「2(2mA)」。反転増幅回路では入力抵抗に流れる電流がそのまま帰還抵抗(10kΩ)にも流れます。仮想接地により1kΩに2V/1kΩ=2mAが流れ、10kΩにも2mAが流れます。
周波数3GHz用のアンテナ長[cm]として適切なのはどれか。
正解1
正解は「1(2.5cm)」。波長λ=c/f=3×10⁸/3×10⁹=0.1m=10cm。1/4波長アンテナではλ/4=2.5cmとなり、選択肢では2.5cmが適切です。
論理式 A+(B・C) に等しいのはどれか。
正解2
正解は「2」。分配法則により A+(B・C)=(A+B)・(A+C) と変形できます。
2進数101と1011の積はどれか。
正解4
正解は「4」。101(=5)×1011(=11)=55=2進数で110111です。
1枚10Mbyteのディジタル画像を1秒間に10枚伝送したい。最低限必要な伝送速度(bps)はどれか。
正解4
正解は「4(1Gbps)」。10Mbyte×10枚/秒=100Mbyte/秒。1byte=8bitなので100×8=800Mbps。最低限これを上回る1Gbpsが必要です。
ルータの基本機能はどれか。 a.異なるネットワーク間のデータ転送を中継する。 b.IPアドレスに基づいて転送経路を選択する。 c.経路ごとにユーザ認証を行う。 d.データに消失や誤りがないかチェックする。 e.データを暗号化する。
正解1
正解は「1(a・b)」。ルータは異なるネットワーク間を中継し、IPアドレスに基づいて経路選択(ルーティング)を行います。認証・誤り制御・暗号化は基本機能ではありません。
情報セキュリティ対策に使われるファイアウォールの機能はどれか。
正解2
正解は「2」。ファイアウォールはネットワークの通信を監視・制御し、外部からの不正アクセスを防ぎます。ウイルス駆除や脆弱性修正は別のソフト・対策が担います。
電子カルテシステムに要求される「見読性」について説明したものはどれか。 a.データ入力・修正の履歴を記録する。 b.権限のない操作者によるデータへのアクセスを管理する。 c.法令で定める期間にわたって復元可能な状態で保存する。 d.必要なときに必要な形でデータを確認することができる。 e.紙カルテと同様に時系列でデータを確認することができる。
正解5
正解は「5(d・e)」。見読性とは、必要なときに必要な形で(時系列などで)データを直ちに確認できることを指します。履歴記録・アクセス管理は真正性、長期保存は保存性の要件です。
e^(−at) をラプラス変換したものはどれか。 ただし、sはラプラス変数である。
正解5
正解は「5」。指数関数 e^(−at) のラプラス変換は 1/(s+a) です。
質量500gのおもりを糸でつるした。糸にかかる張力[N]はどれか。 ただし、重力加速度は9.8m/s²とする。
正解2
正解は「2(4.9N)」。張力=質量×重力加速度=0.5kg×9.8m/s²=4.9Nです。
非鉄金属材料の引張試験について正しいのはどれか。 a.応力−ひずみ線図が得られる。 b.ヤング率を求めることができる。 c.比例限度での応力は弾性限度の応力よりも大きい。 d.上降伏点が存在する。 e.耐力に相当する外力を与えた場合、永久ひずみが残る。
正解2
正解は「2(a・b・e)」。引張試験で応力−ひずみ線図が得られ、その傾きからヤング率が求まり、耐力(0.2%耐力)に相当する外力では永久ひずみが残ります。比例限度<弾性限度で、非鉄金属は明瞭な上降伏点をもたないものが多いです。
ある流路の内径d[m]、平均流速V[m/s]、密度ρ[kg/m³]、粘性係数μ[Pa・s]、動粘性係数ν[m²/s]とするとき、レイノルズ数を表す式はどれか。 a.Vd/ν b.ν/(ρVd) c.ρV/ν d.Vd/(ρμ) e.ρVd/μ
正解2
正解は「2(a・e)」。レイノルズ数Re=ρVd/μ=Vd/ν(ν=μ/ρ)で表されます。
血液の粘性に関して正しいのはどれか。
正解3
正解は「3」。血球を除いた血漿はほぼニュートン流体とみなせます。血液は非ニュートン流体で、ヘマトクリット増加で粘性は上昇、集軸効果ではみかけの粘性は低下します。
静止した観測者に音源がまっすぐに接近している。音源の振動数の10%高い音が観測者に聞こえたとき、音源が近づく速さ[km/h]に最も近いのはどれか。 ただし、音速を340m/sとする。
正解4
正解は「4(約110km/h)」。ドップラー効果より f'/f=V/(V−v)=1.1。v=V(1−1/1.1)=340×0.0909≒30.9m/s≒111km/hとなります。
生体の電気的特性で正しい組合せはどれか。
正解3
正解は「3」。β分散は細胞膜など細胞構造(の充放電)に由来し、数百kHz〜数MHz帯にみられます。α分散はイオンの集散(低周波)、γ分散は水分子の緩和(数GHz)です。
血管の力学特性について正しいのはどれか。 a.変形挙動は線形である。 b.ヒステリシスをもたない。 c.力学的等方性を示す。 d.エラスチンはコラーゲンよりも弾性率が小さい。 e.応力を負荷するとクリープ現象が生じる。
正解5
正解は「5(d・e)」。エラスチンはコラーゲンより弾性率が小さく(柔らかく)、血管は粘弾性体でありクリープ現象を示します。変形は非線形でヒステリシスをもち、力学的に異方性です。
J/kgに相当する固有単位はどれか。 a.H(ヘンリー) b.Bq(ベクレル) c.Gy(グレイ) d.Sv(シーベルト) e.Wb(ウェーバ)
正解4
正解は「4(c・d)」。吸収線量Gy(グレイ)と等価線量・実効線量Sv(シーベルト)はいずれもJ/kgの次元をもつ固有単位です。
同じ質量で温度を1℃上昇させるために必要なエネルギーが最も大きいのはどれか。
正解2
正解は「2」。比熱が大きいほど必要エネルギーは大きくなります。水分を多く含む血漿は比熱が大きく、選択肢の中で最も大きなエネルギーを要します。
生体に接触する全ての医療機器において考慮すべき生物学的安全性評価項目はどれか。 a.感作性試験 b.細胞毒性試験 c.埋植試験 d.血液適合性試験 e.刺激性または皮内反応試験
正解2
正解は「2(a・b・e)」。接触の種類・期間によらず基本的に評価する項目として細胞毒性・感作性・刺激性(皮内反応)試験があります。埋植試験や血液適合性試験は接触部位に応じて追加されます。
医療機器とその材料との組合せで正しいのはどれか。
正解3
正解は「3」。ガイドワイヤには形状記憶・超弾性をもつニッケル・チタン合金が用いられます。人工肺膜はポリプロピレン、人工歯根はチタン、血液透析膜はポリスルフォンなどが代表的です。
酸素療法で使用する機器で一方弁が付いているのはどれか。
正解4
正解は「4」。リザーバ付き酸素マスクは、呼気がリザーバへ逆流しないように一方弁が付いており、高濃度酸素を供給できます。
高気圧酸素治療の適応疾患はどれか。
正解4
正解は「4」。網膜動脈閉塞症は高気圧酸素治療の適応です。中耳炎・副鼻腔炎は含気腔の圧外傷リスクから注意を要し、適応ではありません。
成人男性(体重50kg)に対する人工呼吸器装着の初期設定として適切でないのはどれか。
正解3
適切でないのは「3」。通常のI:E比は1:2程度で呼気時間を長くとります。2:1(吸気が長い)は逆比換気であり初期設定としては不適切です。
メインストリーム方式のカプノメータについて誤っているのはどれか。
正解1
誤りは「1」。カプノメータはCO₂が吸収する赤外線を利用します(赤色光ではありません)。メインストリーム方式は気道に直接センサを置くため応答が速い一方、アダプタが死腔となります。
酸素濃縮器について正しいのはどれか。 a.酸素濃縮膜を用いた機器では90%程度の酸素濃度が得られる。 b.吸着分離型を用いた機器では40%程度の酸素濃度が得られる。 c.吸着分離型では機器の発熱が問題になる。 d.停電に備えてバッテリーを内蔵したものが望ましい。 e.自家発電機は指定のもの以外は安全性に保証がない。
正解5
正解は「5(c・d・e)」。吸着分離(PSA)型は圧縮に伴う発熱が問題となり得、停電対策のバッテリーや指定外の自家発電機の注意が必要です。膜型は約40%、吸着型は約90%の酸素濃度が得られます。
人工呼吸管理中の加温加湿について正しいのはどれか。
正解4
正解は「4」。人工鼻は分泌物や水分が付着すると目詰まりを起こし呼吸抵抗が上昇します。加湿には滅菌精製水を用い、ヒータワイヤは吸気回路に入れ、人工鼻とネブライザ併用は禁忌です。
遠心ポンプはどれか。(図参照)
正解3
正解は「3」。遠心ポンプは羽根車(インペラ)の回転による遠心力で血液を送り出す構造で、図の該当するものが遠心ポンプです。
人工心肺による体外循環中の血液希釈の効果で正しいのはどれか。 a.溶血が軽減する。 b.輸血量が減少する。 c.組織浮腫が軽減する。 d.酸素解離曲線が右方移動する。 e.脂肪塞栓が軽減する。
正解2
正解は「2(a・b・e)」。血液希釈により血液粘度が下がって溶血や脂肪塞栓が軽減し、輸血量も減らせます。膠質浸透圧低下により組織浮腫はむしろ増えやすくなります。
人工心肺による体外循環中の生体反応において血中で上昇するのはどれか。 a.レニン活性 b.血清カリウム c.血清カルシウム d.プロスタグランジン e.心房性ナトリウム利尿ペプチド
正解3
正解は「3(a・d・e)」。体外循環では非拍動流やストレス反応でレニン活性・プロスタグランジン・ANPが上昇します。血清カルシウムは希釈で低下しやすいです。
人工心肺による体外循環で正しいのはどれか。 a.中心静脈圧は15mmHg以上を維持する。 b.平均血圧は100mmHg以上を維持する。 c.ヘマトクリット値は20%以上を維持する。 d.混合静脈血酸素飽和度は70%以上を維持する。 e.成人の灌流量は中等度低体温では60〜80mL/(分・kg)である。
正解5
正解は「5(c・d・e)」。ヘマトクリットは20%以上、混合静脈血酸素飽和度は70%以上を目安に維持し、灌流量は概ね60〜80mL/(分・kg)です。中心静脈圧は低く、平均血圧は概ね60mmHg前後で管理します。
図のAの動脈圧波形を示す補助循環装置について正しいのはどれか。(A駆動時・B非駆動時。図参照)
正解2
正解は「2」。図はIABP(大動脈内バルーンパンピング)の圧波形で、拡張期に冠血流を増やし後負荷を軽減して心筋酸素消費量を減少させます。圧補助(容量補助ではない)で、大動脈弁閉鎖不全が禁忌です。
血液透析の治療で直接改善される病態はどれか。 a.高リン血症 b.腎性貧血 c.二次性副甲状腺機能亢進症 d.低栄養 e.代謝性アシドーシス
正解2
正解は「2(a・e)」。血液透析ではリンの除去(高リン血症の改善)や重炭酸の補充(代謝性アシドーシスの改善)が直接得られます。腎性貧血や副甲状腺機能亢進は薬物などの併用が必要です。
オンライン血液透析濾過で誤っているのはどれか。
正解1
誤りは「1」。前希釈法は希釈により濾液中の溶質濃度が下がるため、同じ濾過流量あたりの除去効率は後希釈法より低くなります。他の記述は正しいです。
図に示す中空糸膜が10000本、平行に束ねられてハウジングに詰められているダイアライザでは全中空糸内容量が約70mLである。血流量が200mL/minのとき、血液が中空糸の内側を通過するおよその平均時間[s]はどれか。 ただし、膜を介した血液成分の移動は無視できるものとする。(図参照)
正解2
正解は「2(約20s)」。通過時間=内容量÷流量=70mL÷200mL/min=0.35min=21秒≒約20秒となります。
ダイアライザで正しいのはどれか。
正解1
正解は「1」。中空糸型では外筒(ハウジング)近傍で透析液が流れやすい傾向があります。ポリスルフォン膜は非対称構造、血液と透析液は向流、現在は中空糸型が主流、生体適合性が低い膜ほど補体活性化が強くなります。
血液透析に該当しない現象はどれか。 a.拡散 b.濾過 c.吸着 d.分解 e.吸収
正解5
正解は「5(d・e)」。血液透析では拡散・濾過・(膜への)吸着が物質除去に関与します。分解や吸収は透析の原理には該当しません。
電気メスによる熱傷の原因として考えられるのはどれか。 a.高周波非接地(フローティング)形電気メスの使用 b.消毒液の貯留 c.対極板の接触不良 d.身体の部分同士の接触 e.ディスポーザブル対極板の使用
正解4
正解は「4(b・c・d)」。消毒液の貯留による引火・熱傷、対極板の接触不良による対極板部熱傷、身体接触部への電流集中が原因になります。フローティング形やディスポ対極板はむしろ安全対策です。
体外式除細動器で正しいのはどれか。 a.電極ペーストを使用しないと除細動効果が低下する。 b.電源コードをコンセントに接続した状態で保管する。 c.出力端子はフローティングされている。 d.二相性波形の極性の反転にはコイルを使用する。 e.通電テストには500Ωの負荷抵抗を使用する。
正解1
正解は「1(a・b・c)」。電極ペーストは接触抵抗を下げ効果と熱傷防止に必要、常時充電のため電源接続で保管、出力端子はフローティングされています。通電テストの標準負荷は50Ωなので「500Ω」とするeは誤り、二相性波形の極性反転はスイッチング(Hブリッジ)で行うためコイルとするdも誤りです。
経皮的冠動脈インターベンション(PCI)治療について誤っているのはどれか。 a.治療前には冠動脈CT検査が有用である。 b.薬剤溶出ステントは金属ステントよりも再狭窄率が高い。 c.経胸壁心臓超音波診断装置が必要である。 d.ロータブレータでは一時的に冠動脈血流の減少が起こる。 e.治療後は抗血小板療法を行う。
正解3
誤りは「3(b・c)」。薬剤溶出ステントは金属ステントより再狭窄率が低く、PCIに経胸壁心臓超音波は必須ではありません(X線透視下で行う)。
超音波凝固切開装置について誤っているのはどれか。
正解4
誤りは「4」。超音波凝固切開装置は電気メスに比べ発生温度が低く(およそ100℃前後)、術野の煙(サージカルスモーク)は少ないのが特徴です。
ロボット支援下腹腔鏡手術について正しいのはどれか。 a.全身麻酔下で実施する。 b.手術器具を腹腔に入れて手術する。 c.開腹手術の準備は不要である。 d.プログラムに基づいたロボットによる自律的手術である。 e.操作用コンソールは患者と異なる部屋に設置できる。
正解2
正解は「2(a・b・e)」。全身麻酔下で腹腔に器具を入れて行い、操作用コンソールは患者から離れた場所に設置できます。開腹への移行準備は必要で、術者が操作する遠隔操作であり自律手術ではありません。
低温常圧型の冷凍手術器で使用される冷却剤はどれか。
正解5
正解は「5」。低温常圧型(寒剤を直接用いる)の冷凍手術器では液体窒素(−196℃)が用いられます。
繰り返し測定し平均することで影響を小さくできる誤差はどれか。
正解1
正解は「1」。偶然誤差はランダムに生じるため、繰り返し測定して平均するとその影響を小さくできます。系統誤差は平均しても残ります。
生体信号の処理について正しいのはどれか。
正解2
正解は「2」。波形のピークは傾きが0になる点で、微分演算により検出できます。基線ドリフトは高域通過フィルタ、ハムは50/60Hz除去、繰り返し信号は加算平均で検出します。
ディジタル心電計において、Ⅰ-Ⅱ/2 によって求められる誘導はどれか。 ただし、Ⅰは第Ⅰ誘導、Ⅱは第Ⅱ誘導を示す。
正解3
正解は「3(aVL誘導)」。aVL=Ⅰ-Ⅱ/2=(2Ⅰ-Ⅱ)/2=(Ⅰ-Ⅲ)/2で表されます(Ⅲ=Ⅱ-Ⅰより)。標準肢誘導から演算で求められる増幅単極肢誘導です。
オシロメトリック法による血圧測定で正しいのはどれか。
正解2
正解は「2」。オシロメトリック法は脈波振動の振幅変化から血圧を求めるため、不整脈があると振動が乱れ誤差の原因になります。振幅が最大となるのは平均血圧付近です。
リリー型呼吸流量計の測定に用いるのはどれか。
正解1
正解は「1」。リリー(Lilly)型ニューモタコグラフは、細かい抵抗(金網)の前後に生じる差圧から流量を求めます。
超音波画像計測について正しいのはどれか。
正解2
正解は「2」。Mモードは1本のビームの時間変化を表示し、左室径の変化から駆出率を概算できます。Bモードは強い反射ほど明るく、周波数が高い(波長が短い)ほど分解能は上がるが減衰し浅部向きです。
X線による撮像について正しいのはどれか。 a.神経の走行方向の観察に適している。 b.臓器の動きの撮影が可能である。 c.組織を透過したX線を画像化する。 d.造影剤は空間分解能の改善のために使用する。 e.得られる画像の空間分解能は5mm程度である。
正解3
正解は「3(b・c)」。X線透視で臓器の動きを撮影でき、組織を透過したX線を画像化します。神経描出はMRIが得意、造影剤はコントラスト改善が目的、空間分解能はmm以下です。
1kHzでの最小感知電流が1mAとすると、100kHzではおよそ何mAになるか。
正解4
正解は「4(約100mA)」。電撃の感知・反応の閾値は約1kHzを超えると周波数に比例して上昇します。1kHz→100kHzで約100倍となり、1mA×100=約100mAになります。
ME機器について正しいのはどれか。 a.B形装着部は外部電圧の印加に対して保護されている。 b.CF形装着部はミクロショック対策が施されている。 c.内部電源ME機器の電源はフローティングされている。 d.クラスⅠのME機器は接地極付2極(3P)プラグが必要である。 e.クラスⅡのME機器の追加保護手段は基礎絶縁である。
正解4
正解は「4(b・c・d)」。CF形はミクロショック対策、内部電源機器の電源はフローティング、クラスⅠは3Pプラグで接地します。外部電圧保護はF形(BF/CF)、クラスⅡの追加保護は補強絶縁(二重絶縁)です。
非接地配線方式の構成に含まれないのはどれか。
正解1
正解は「1」。非接地配線方式は絶縁変圧器・絶縁監視装置などで構成され、地絡時に電源を遮断しない(=手術中の停電を避ける)ため漏電遮断器は用いません。
JIS T0601-1で規定する電気的な単一故障状態はどれか。 a.3Pプラグの接地ピンの折損 b.電源導線のいずれか1本の断線 c.強化絶縁の短絡 d.電源導線と金属筐体の接触 e.沿面距離または空間距離のいずれかの短絡
正解2
正解は「2(a・b・e)」。単一故障状態には保護接地線の断線(接地ピン折損)、電源導線1本の断線、沿面・空間距離の短絡などが該当します。強化絶縁の短絡や筐体接触は該当しません。
JIS T0601-1で規定されている図の漏れ電流測定用器具(MD)について正しいのはどれか。(図参照) a.R₂は10kΩである。 b.R₁とR₂には無誘導抵抗器を用いる。 c.R₁とC₁で遮断周波数1kHzの低域通過フィルタを構成している。 d.電圧測定器の指示値が100mVのとき、漏れ電流値は100μAである。 e.電圧測定器の入力インピーダンスは100kΩである。
正解4
正解は「4(b・c・d)」。このMDはR₁=10kΩ、R₂=1kΩ、C₁=0.015μFで、R₁・R₂には無誘導抵抗器を用い(b)、R₁とC₁で人体の周波数特性を模擬する低域通過フィルタ(遮断約1kHz)を構成します(c)。電圧測定器はC₁側に接続されており、低周波ではR₁での電圧降下が無視できるため、指示値は1kΩ相当(R₂両端)の電圧に等しくなります。よって漏れ電流=電圧÷1kΩで、指示100mVなら100μAです(d)。aはR₂が1kΩなので誤り、eは入力インピーダンスがこれより十分高い(約1MΩ)ので誤りです。
ボンベ内の液化二酸化炭素の重量が2.5kgのとき、およそのガス残量[L]はどれか。 ただし、二酸化炭素のモル質量は44g/mol、モル体積は22.4L/molとする。
正解5
正解は「5(約1200L)」。物質量=2500g÷44g/mol≒56.8mol。体積=56.8mol×22.4L/mol≒1273L≒約1200Lとなります。
誤っている組合せはどれか。
正解3
誤りは「3」。MTBF(Mean Time Between Failures)は平均故障間隔(動作可能な時間の平均)です。平均動作不能時間ではありません。