第35回 午後 過去問と解説

全90問。解答と解説はクリックで開きます。

臨床工学技士国家試験 第35回 午後 の全90問を、問題・選択肢・解答・解説の順に掲載しています。まとめて読みたいときはこのページを、力試しをしたいときはクイズ形式をお使いください。

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医学概論全7問

問1 医学概論

集団検診における検査の陰性・陽性の区分を表に示す。特異度はどれか。ただし、疾患なしのうち陰性がa・陽性がb、疾患ありのうち陰性がc・陽性がdである。(図参照)

第35回 午後 問1 の図
  1. a/(a+b)
  2. b/(a+b)
  3. c/(c+d)
  4. d/(c+d)
  5. d/(b+d)
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正解1

正解は「1」。特異度は「疾患がない人を正しく陰性と判定できる割合」なので、疾患なしの合計(a+b)のうち陰性であったaの割合、すなわち a/(a+b) です。なお d/(c+d) は感度、d/(b+d) は陽性的中率にあたります。

問2 医学概論

「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」において「新型インフルエンザ等感染症」に分類されるのはどれか。

  1. 結核
  2. 麻しん
  3. エボラ出血熱
  4. 腸管出血性大腸菌感染症
  5. 新型コロナウイルス感染症
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正解5

正解は「5」。新型コロナウイルス感染症は感染症法で「新型インフルエンザ等感染症」に位置づけられました(令和5年5月からは五類感染症に変更)。結核は二類、麻しんは五類、エボラ出血熱は一類、腸管出血性大腸菌感染症は三類です。

問5 医学概論

創傷治癒の過程で最も遅く起きる事象はどれか。

  1. 血栓形成
  2. マクロファージの動員
  3. 瘢痕形成
  4. 線維芽細胞の増殖
  5. 肉芽組織の形成
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正解3

正解は「3」。創傷治癒は、血栓形成→マクロファージなどの炎症細胞の動員→線維芽細胞の増殖と肉芽組織の形成→コラーゲンの成熟による瘢痕形成、という順に進みます。瘢痕形成が最も遅い段階です。

問6 医学概論

正しいのはどれか。

  1. 嚥下するとき、喉頭蓋は開く。
  2. 右肺は2葉からなる。
  3. 吸気時に横隔膜は弛緩する。
  4. 胸膜は臓側胸膜と壁側胸膜からなる。
  5. 主気管支の分岐角度は右より左の方が小さい。
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正解4

正解は「4」。胸膜は肺の表面を覆う臓側胸膜と胸壁側の壁側胸膜からなります。1の嚥下時は喉頭蓋が閉じ、2の右肺は3葉、3の吸気時は横隔膜が収縮して下がり、5の主気管支は右のほうが角度が急で太いため誤嚥物が入りやすくなります。

問7 医学概論

心周期について正しいのはどれか。 a.Ⅰ音と共に収縮期が始まる。 b.拡張期は収縮期より長い。 c.QRS波と共にⅡ音が聴取される。 d.拡張期には左心房圧は左心室圧より低い。 e.拡張期には大動脈圧は左心室圧より高い。

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解2

正解は「2(a・b・e)」。Ⅰ音(房室弁の閉鎖)とともに収縮期が始まり、安静時の拡張期は収縮期より長くなります。また拡張期には大動脈弁が閉じており大動脈圧のほうが左室圧より高くなります。cのⅡ音は収縮期の終わり(T波のころ)、dの拡張期には左房圧のほうが左室圧より高く、その差で血液が流入します。

問9 医学概論

皮膚の構造と機能について正しいのはどれか。

  1. 表皮に血管が存在している。
  2. 表皮に感覚神経が分布している。
  3. ケラチンは紫外線による細胞傷害を抑制している。
  4. 赤外線を浴びるとビタミンD前駆体が活性化する。
  5. 水溶性物質は皮膚をほとんど透過しない。
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正解5

正解は「5」。皮膚の角質層は脂質に富むバリアで、水溶性物質はほとんど透過できません。1・2の表皮には血管も神経終末の多くも存在せず(真皮にあります)、3の紫外線を吸収するのはメラニン、4のビタミンD前駆体を活性化するのは紫外線です。

問25 医学概論

臓器移植医療において実施されていない臓器はどれか。

  1. 心臓
  2. 膵臓
  3. 腎臓
  4. 大腸
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正解5

正解は「5」。臓器移植法に基づき移植が行われているのは、心臓・肺・肝臓・腎臓・膵臓・小腸・眼球です。大腸の移植は実施されていません。

臨床医学総論全17問

問3 臨床医学総論

アミノ酸をリボソームに運搬するのはどれか。

  1. DNA
  2. tRNA
  3. rRNA
  4. mRNA
  5. miRNA
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正解2

正解は「2」。tRNA(転移RNA)は対応するアミノ酸を結合してリボソームまで運び、mRNAのコドンに合わせて並べます。mRNAは遺伝情報の写し、rRNAはリボソームの構成成分です。

問4 臨床医学総論

ある薬物の細胞膜を介した移動がFickの拡散法則に従うとき、最も影響の小さいパラメータはどれか。

  1. 膜厚
  2. 膜面積
  3. 薬剤の膜透過性
  4. 膜を介した浸透圧差
  5. 膜を介した薬剤の濃度差
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正解4

正解は「4」。Fickの拡散法則では、移動量は膜面積・膜透過性・濃度差に比例し、膜厚に反比例します。浸透圧差は水(溶媒)の移動を決めるもので、この式には含まれません。

問8 臨床医学総論

インスリンについて正しいのはどれか。 a.1型糖尿病では分泌が低下する。 b.膵島α細胞から分泌される。 c.肝臓で脂肪分解を促進する。 d.筋細胞で糖の取り込みを促進する。 e.肥満ではインスリン感受性が低下する。

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解3

正解は「3(a・d・e)」。1型糖尿病はβ細胞の破壊によりインスリン分泌が低下し、インスリンは筋や脂肪細胞での糖の取り込みを促し、肥満では感受性が低下(インスリン抵抗性)します。bはβ細胞から分泌され(α細胞はグルカゴン)、cは脂肪の分解ではなく合成を促進します。

問10 臨床医学総論

体内のエネルギー源にならないのはどれか。

  1. ブドウ糖
  2. 脂肪酸
  3. コレステロール
  4. アミノ酸
  5. ケトン体
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正解3

正解は「3」。コレステロールは細胞膜やステロイドホルモン・胆汁酸の材料になりますが、分解されてATPを生み出すエネルギー源にはなりません。ブドウ糖・脂肪酸・アミノ酸・ケトン体はいずれもエネルギー源となります。

問11 臨床医学総論

滲出性の腹水貯留を来す疾患はどれか。 a.うっ血性心不全 b.肝硬変 c.卵巣癌 d.急性膵炎 e.ネフローゼ症候群

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解4

正解は「4(c・d)」。滲出性腹水は炎症や腫瘍により血管透過性が亢進して生じる、タンパクに富む腹水で、卵巣癌の腹膜播種や急性膵炎が該当します。a・b・eはいずれも静水圧の上昇や膠質浸透圧の低下による漏出性腹水です。

問12 臨床医学総論

全身麻酔手術の術前スクリーニング検査として適切なのはどれか。 a.胸部X線検査 b.呼吸機能検査 c.ホルター心電図検査 d.脳波検査 e.ABO血液型検査

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解2

正解は「2(a・b・e)」。全身麻酔の術前検査では、胸部X線・呼吸機能検査・血液型(輸血に備える)・血液検査・心電図などがルーチンに行われます。cのホルター心電図とdの脳波検査は、不整脈や神経疾患が疑われる場合の追加検査です。

問13 臨床医学総論

熱傷について誤っているのはどれか。

  1. Ⅰ度熱傷は瘢痕を残さず治癒する。
  2. Ⅰ度熱傷は水疱形成が特徴である。
  3. 熱傷性ショックは循環血液量減少性ショックである。
  4. Ⅲ度の熱傷創は植皮による創閉鎖を行う。
  5. Ⅲ度熱傷で生じた壊死創に対してはデブリードマンを行う。
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正解2

正解は「2」。水疱を形成するのはⅡ度(浅達性・深達性)熱傷です。Ⅰ度熱傷は表皮にとどまる発赤のみで、瘢痕を残さず治ります。他の記述は正しい内容です。

問14 臨床医学総論

自然気胸について正しいのはどれか。

  1. 女性に多い。
  2. 聴診所見では健側の呼吸音が減弱する。
  3. 胸部CT所見ではブラが確認される。
  4. 陽圧換気中は発生しない。
  5. 緊張性気胸は自然軽快する。
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正解3

正解は「3」。自然気胸は肺尖部のブラ(気腫性囊胞)が破れて起こるため、胸部CTでブラが確認されます。1は痩せ型の若年男性に多く、2は患側の呼吸音が減弱し、4の陽圧換気中も圧損傷として発生し、5の緊張性気胸は緊急脱気が必要で自然軽快しません。

問15 臨床医学総論

心筋梗塞の急性期合併症はどれか。 a.僧帽弁乳頭筋断裂 b.心房中隔穿孔 c.WPW症候群 d.完全房室ブロック e.心破裂

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解3

正解は「3(a・d・e)」。心筋梗塞の急性期には、僧帽弁乳頭筋断裂、房室結節の虚血による完全房室ブロック、壊死部位の心破裂といった重篤な機械的・電気的合併症が起こります。bは心室中隔穿孔(心房中隔ではない)、cのWPW症候群は先天性の副伝導路によるものです。

問16 臨床医学総論

低血糖症状はどれか。 a.動悸 b.手指振戦 c.下痢 d.多尿 e.顔面蒼白

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解2

正解は「2(a・b・e)」。低血糖では交感神経が反応して動悸・手指振戦・冷汗・顔面蒼白が現れ、さらに進むと中枢神経症状(意識障害)が出ます。dの多尿は高血糖の症状、cの下痢は低血糖の症状ではありません。

問17 臨床医学総論

グラム陰性菌はどれか。 a.緑膿菌 b.肺炎桿菌 c.破傷風菌 d.ジフテリア菌 e.黄色ブドウ球菌

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解1

正解は「1(a・b)」。緑膿菌と肺炎桿菌(クレブシエラ)はグラム陰性桿菌です。cの破傷風菌、dのジフテリア菌、eの黄色ブドウ球菌はいずれもグラム陽性菌です。

問18 臨床医学総論

慢性腎臓病(CKD)の重症度分類に用いられるのはどれか。 a.血圧 b.年齢 c.尿タンパク定量 d.eGFR e.血中尿素窒素値

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解4

正解は「4(b・c・d)」。CKDの重症度は、原疾患(Cause)・GFR区分(eGFR)・タンパク尿区分(尿タンパクまたは尿アルブミン)の3つで分類し(CGA分類)、年齢はeGFRの計算に用います。aの血圧とeの尿素窒素は重症度分類の項目ではありません。

問19 臨床医学総論

虫垂炎について正しいのはどれか。

  1. 突然の下痢で発症する。
  2. McBurney点は左下腹部の圧痛点のことである。
  3. 腹部超音波検査が診断に有用である。
  4. 血中アンモニア濃度の上昇が特徴である。
  5. 血球成分除去療法の適応疾患である。
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正解3

正解は「3」。虫垂炎の診断には腹部超音波検査やCTが有用で、腫大した虫垂を描出できます。1は心窩部痛から右下腹部痛へ移動するのが典型、2のMcBurney点は右下腹部、4のアンモニア上昇は肝性脳症、5の血球成分除去療法は潰瘍性大腸炎などの適応です。

問20 臨床医学総論

鉄欠乏性貧血の所見で正しいのはどれか。 a.血清フェリチン低値 b.血清間接ビリルビン高値 c.血清エリスロポエチン低値 d.平均赤血球容積(MCV)低値 e.血清総鉄結合能(TIBC)高値

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解3

正解は「3(a・d・e)」。鉄欠乏性貧血では貯蔵鉄を反映する血清フェリチンが低下し、赤血球が小さくなってMCVが低下、鉄と結びつく余力が増えて総鉄結合能(TIBC)は上昇します。bの間接ビリルビン高値は溶血性貧血、cのエリスロポエチンは低酸素に反応して上昇します。

問21 臨床医学総論

分節麻酔が可能な麻酔法はどれか。

  1. 吸入麻酔
  2. 表面麻酔
  3. 静脈麻酔
  4. 浸潤麻酔
  5. 硬膜外麻酔
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正解5

正解は「5」。硬膜外麻酔は硬膜外腔に入れた局所麻酔薬が特定の脊髄分節の神経根を遮断するため、必要な範囲だけを麻酔する分節麻酔が可能です。吸入麻酔と静脈麻酔は全身麻酔、表面麻酔と浸潤麻酔は限られた部位の局所麻酔です。

問22 臨床医学総論

脳死判定基準に含まれるのはどれか。 a.深昏睡 b.脳波徐波化 c.左右瞳孔不同 d.脳幹反射消失 e.自発呼吸消失

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解3

正解は「3(a・d・e)」。脳死判定基準は、深昏睡・瞳孔固定散大・脳幹反射消失・平坦脳波・自発呼吸消失の5項目です。bは徐波化ではなく平坦脳波、cは瞳孔不同ではなく両側の散大・固定です。

問23 臨床医学総論

急性呼吸促迫症候群(ARDS)の診断に必要な情報はどれか。 a.PaO₂ b.PaCO₂ c.中心静脈圧 d.吸入酸素分画(FIO₂) e.胸部X線画像

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解3

正解は「3(a・d・e)」。ARDSの診断(ベルリン定義)には、酸素化の指標であるP/F比(PaO₂とFIO₂)と、胸部X線・CTでの両側性陰影が必要です。bのPaCO₂は診断項目ではなく、cの中心静脈圧は心原性肺水腫との鑑別で参考にする程度です。

医用電気電子工学全17問

問46 医用電気電子工学

⁺1C、-1Cの点電荷の間に働く引力は、電荷間の距離が2×10⁻²mのとき、1×10⁻²mの場合に比べて何倍となるか。

  1. 2
  2. 1
  3. 1/2
  4. 1/4
  5. 1/8
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正解4

正解は「4」。クーロン力は距離の2乗に反比例します。距離が 1×10⁻²m から 2×10⁻²m へと2倍になるので、力は 1/2²=1/4倍になります。

問47 医用電気電子工学

糸に円形磁石を取り付けて振り子を作り、その振り子の支点の真下に円形コイルを水平に置いた。磁石の上面はN極、下面はS極であり、磁石の直径はコイルの直径と同程度とする。振り子2往復分のコイルの端子電圧波形はどれか。(図参照)

第35回 午後 問47 の図
  1. 図の1の波形
  2. 図の2の波形
  3. 図の3の波形
  4. 図の4の波形
  5. 図の5の波形
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正解3

正解は「3」。磁石がコイルに近づくときと遠ざかるときで磁束の変化の向きが逆になるため、誘導起電力の極性も反転します。またコイルの真上(最下点)を通過する瞬間は磁束が最大で変化率が0になるため電圧も0になります。振り子が最下点を通過する時間間隔は等しいので、波形も等間隔に並びます(間隔が不ぞろいな4は誤り)。1往復で正負が2回ずつ現れ、2往復ではその繰り返しになります。

問48 医用電気電子工学

巻数20回のコイルを貫く磁束が3秒間に0.5Wbから2.0Wbまで一定の割合で変化した。コイルに発生する電圧[V]はどれか。

  1. 5
  2. 10
  3. 40
  4. 75
  5. 90
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正解2

正解は「2」。ファラデーの電磁誘導の法則より、誘導起電力は e=N×(ΔΦ/Δt) です。N=20、ΔΦ=2.0−0.5=1.5Wb、Δt=3秒なので、e=20×(1.5÷3)=20×0.5=10V となります。

問49 医用電気電子工学

図は内部抵抗r、起電力9.0Vの電池に、48Ωの負荷抵抗を接続した回路である。抵抗の端子間電圧が8.0Vのとき、内部抵抗r[Ω]はどれか。(図参照)

第35回 午後 問49 の図
  1. 1.0
  2. 2.0
  3. 3.5
  4. 5.0
  5. 6.0
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正解5

正解は「5」。負荷に流れる電流は I=8.0V÷48Ω=1/6A です。内部抵抗による電圧降下は 9.0−8.0=1.0V なので、r=1.0V÷(1/6)A=6.0Ω となります。

問50 医用電気電子工学

図の回路でab間の正弦波交流電力(有効電力)を求める式として正しいのはどれか。(図参照)

第35回 午後 問50 の図
  1. (電圧の振幅値)×(電流の振幅値)
  2. (電圧の実効値)×(電流の実効値)
  3. (電圧の振幅値)×(電流の振幅値)×(力率)
  4. (電圧の実効値)×(電流の実効値)×(力率)
  5. (電圧の実効値)×(電流の実効値)×(無効率)
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正解4

正解は「4」。交流の有効電力は P=V(実効値)×I(実効値)×cosθ(力率)で求めます。実効値どうしの積だけでは皮相電力[VA]になり、実際に消費される電力にはなりません。

問51 医用電気電子工学

正しいのはどれか。 a.理想ダイオードの順方向抵抗は無限大である。 b.バイポーラトランジスタは電圧制御素子である。 c.ピエゾ効果が大きい半導体は磁気センサに利用される。 d.FETのnチャネルの多数キャリアは電子である。 e.CMOS回路はバイポーラトランジスタ回路よりも消費電力が少ない。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解5

正解は「5(d・e)」。nチャネルFETの多数キャリアは電子で、CMOS回路は状態が変わるときだけ電流が流れるため消費電力が非常に小さくなります。aの理想ダイオードの順方向抵抗は0、bのバイポーラトランジスタは電流制御素子、cのピエゾ効果は圧力センサに利用されます。

問52 医用電気電子工学

図1の波形を図2の回路のvᵢに加えたときのvₒはどれか。(図参照)

第35回 午後 問52 の図
  1. 図の1の波形
  2. 図の2の波形
  3. 図の3の波形
  4. 図の4の波形
  5. 図の5の波形
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正解3

正解は「3」。図2は入力に抵抗、帰還にコンデンサを置いた反転積分回路です。出力は入力の時間積分に比例し、符号は反転します。図1は前半(0〜T/2)が負、後半が正の方形波なので、前半は出力が一定の傾きで上昇し、T/2を境に下降に転じる三角波になります。よって選択肢3です。

問53 医用電気電子工学

図の回路について誤っているのはどれか。ただし、Aは理想演算増幅器とする。(図参照)

第35回 午後 問53 の図
  1. RᵢとR_fが等しいとき、増幅度の絶対値は1である。
  2. Rᵢに流れる電流とR_fに流れる電流の大きさは等しい。
  3. VᵢとVₒの極性は反対である。
  4. p点の電位は0Vである。
  5. 入力インピーダンスは無限大である。
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正解5

正解は「5」。図は反転増幅回路で、入力から見たインピーダンスは入力抵抗Rᵢそのものになり、無限大ではありません(無限大になるのは非反転増幅回路やボルテージフォロワです)。他の記述は反転増幅回路の性質として正しい内容です。

問54 医用電気電子工学

同相利得が-20dB、同相除去比(CMRR)が100dBの差動増幅器の差動利得[dB]はどれか。

  1. 60
  2. 70
  3. 80
  4. 90
  5. 100
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正解3

正解は「3」。dB表示ではCMRR=差動利得−同相利得 で表されます。100dB=Ad−(−20dB) より Ad=100−20=80dB となります。

問55 医用電気電子工学

図の論理回路を論理式で表したのはどれか。(図参照)

第35回 午後 問55 の図
  1. F=A・B
  2. F=A+B
  3. F=(A・B)の否定
  4. F=Ā+B̄
  5. F=(A+B)の否定
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正解1

正解は「1」。前段の2つのNAND素子は両方の入力を短絡しているのでインバータとして働き、それぞれ Ā と B̄ を出力します。これを後段のNAND(=OR+否定の形)に入れると、ド・モルガンの法則により (Ā+B̄) の否定 = A・B となり、全体としてAND演算になります。

問56 医用電気電子工学

信号波の振幅に応じてパルス波の幅(デューティ比)を変化させる変調方式はどれか。

  1. PAM
  2. PWM
  3. PPM
  4. PCM
  5. PFM
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正解2

正解は「2」。PWM(パルス幅変調)は、信号の振幅に応じてパルスの幅(デューティ比)を変える方式です。PAMは振幅、PPMは位置、PFMは周波数を変え、PCMは信号を数値に符号化する方式です。

問57 医用電気電子工学

1ピクセルが赤、緑、青の各色256階調で構成されている縦1024ピクセル、横1024ピクセルのカラー画像1枚のデータ量[MByte]はどれか。ただし、画像以外のデータは無視し、圧縮符号化は行わないものとする。

  1. 1
  2. 3
  3. 24
  4. 256
  5. 768
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正解2

正解は「2」。256階調は8bit=1byteなので、1ピクセルあたりRGBで3byteです。1024×1024=1,048,576ピクセルなので、3byte×1,048,576=約3,145,728byte=3MByte となります。

問58 医用電気電子工学

図は入力値の平均を求めるフローチャートである。(a)、(b)に入る組合せはどれか。(図参照)

第35回 午後 問58 の図
  1. (a)n ← n+x、(b)s ← s+1
  2. (a)n ← n+n、(b)s ← s+n
  3. (a)n ← n+1、(b)s ← s+x
  4. (a)n ← n+s、(b)s ← x+1
  5. (a)n ← n+x、(b)s ← s+s
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正解3

正解は「3」。平均を求めるには、入力のたびに個数を1ずつ数え(n ← n+1)、入力値xを合計に足し込みます(s ← s+x)。最後に合計を個数で割る(y ← s/n)ことで平均が得られます。

問59 医用電気電子工学

クライアントサーバシステムについて誤っているのはどれか。

  1. サービスを提供する側をサーバという。
  2. サーバの障害はシステム全体に影響する。
  3. クライアントの増加はサーバの負荷を軽減させる。
  4. Webブラウザはクライアントソフトである。
  5. 電子メールの配送はメールサーバが行う。
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正解3

正解は「3」。クライアントが増えれば要求も増えるため、サーバの負荷はむしろ重くなります。軽減されるというのは誤りです。他の記述は正しい内容です。

問60 医用電気電子工学

施設内でUSBメモリを使用する際のリスクに該当しないのはどれか。

  1. 紛失
  2. 情報の不正持ち出し
  3. 故障による情報消失
  4. 不正ソフトウェアの持ち込み
  5. フィッシングによる情報漏洩
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正解5

正解は「5」。フィッシングは偽サイトやメールで認証情報をだまし取る手口で、USBメモリの使用とは関係ありません。紛失・不正持ち出し・故障による消失・マルウェアの持ち込みはいずれもUSBメモリに固有のリスクです。

問61 医用電気電子工学

バイオメトリクス認証はどれか。 a.指紋で認証する。 b.ワンタイムパスワードで認証する。 c.画面に表示された9点の一部を一筆書きで結ぶ。 d.「秘密の質問」に答える。 e.虹彩パターンで認証する。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解2

正解は「2(a・e)」。バイオメトリクス認証は身体的・行動的な特徴による本人確認で、指紋や虹彩、静脈、顔などが使われます。b・c・dはいずれも本人が知っている情報や所持している情報による認証です。

問62 医用電気電子工学

図のシステム関数(Y/X)はどれか。(図参照)

第35回 午後 問62 の図
  1. 2s
  2. 1/(2s)
  3. 1/(1+2s)
  4. 2s/(1+s)
  5. 1/(2+s)
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正解3

正解は「3」。前向き要素はゲイン1(素通し)で、2s のブロックが帰還側にある負帰還系です。加え合わせ点で Y=X−2sY となるので、Y(1+2s)=X より Y/X=1/(1+2s) が得られます。

医用機械工学全5問

問80 医用機械工学

等速円運動をしている物体がある。質量を0.5倍、角速度を2倍、回転半径を0.5倍としたとき、向心力の大きさは何倍になるか。

  1. 0.25
  2. 0.5
  3. 1
  4. 2
  5. 4
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正解3

正解は「3」。向心力は F=mrω² で表されます。質量を0.5倍、半径を0.5倍、角速度を2倍にすると、0.5×0.5×2²=0.5×0.5×4=1 となり、大きさは変わりません。

問81 医用機械工学

図はある材料の応力-ひずみ線図である。E点で除負荷したときの永久ひずみを表すのはどれか。ただし、一点鎖線はE点から除負荷したときの応力-ひずみ関係を、細い実線はD、E点から横軸に下ろした垂線を表す。(図参照)

第35回 午後 問81 の図
  1. OA
  2. AB
  3. BC
  4. OB
  5. OC
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正解4

正解は「4」。塑性域まで変形させた後に力を除くと、弾性分だけひずみが戻り、戻りきらずに残った分が永久ひずみです。E点から弾性直線と平行に下ろした一点鎖線が横軸と交わる点までの長さ(OB)が永久ひずみにあたります。

問82 医用機械工学

図のように太さの違うU字形の器に水を入れ、その水を閉じ込めるようにAとBの2つのピストンをつける。Aに力を加えてBに載せた物体を持ち上げるとき、必要となる最小限の力の大きさF[N]に最も近いのはどれか。ただし、ピストンの質量や摩擦抵抗は無視できるものとする。ピストンAの断面積は100cm²、ピストンBの断面積は400cm²、物体の質量は10kgである。(図参照)

第35回 午後 問82 の図
  1. 5
  2. 10
  3. 25
  4. 100
  5. 400
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正解3

正解は「3」。パスカルの原理より両側の圧力は等しく、F/S_A=W/S_B が成り立ちます。物体の重さは 10kg×9.8m/s²=98N なので、F=98N×(100cm²÷400cm²)=98÷4=24.5N となり、およそ25Nです。

問83 医用機械工学

1000Hzの静止音源に観測者が接近したとき、聞こえる音の振動数が1060Hzであった。観測者の速度[m/s]に最も近いのはどれか。ただし、音速は340m/sとする。

  1. 10
  2. 15
  3. 20
  4. 25
  5. 30
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正解3

正解は「3」。音源が静止し観測者が近づく場合、f=f₀(C+v)/C です。1060=1000×(340+v)/340 より 340+v=1060×340÷1000=360.4 となり、v≒20.4m/s、およそ20m/sです。

問85 医用機械工学

正しいのはどれか。 a.ポアソン比は「縦ひずみ/横ひずみ」である。 b.摩擦係数の単位はm/sである。 c.せん断ひずみとせん断応力は等しい。 d.骨のヤング率は筋肉より大きい。 e.粘性率の単位はPa・sである。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解5

正解は「5(d・e)」。骨のヤング率は約20GPaで筋肉(数十kPa)より桁違いに大きく、粘性率の単位はPa・sです。aのポアソン比は「横ひずみ/縦ひずみ」の絶対値、bの摩擦係数は無次元、cのせん断ひずみとせん断応力は別の量です。

生体物性材料工学全6問

問84 生体物性材料工学

放射について誤っているのはどれか。

  1. 真空中でも放射により熱が伝わる。
  2. 水中でも放射により熱が伝わる。
  3. 0℃の物体からも放射により周囲に熱が伝わる。
  4. 37℃の物体からは主に紫外線が放射される。
  5. 物体の絶対温度の4乗に比例したエネルギーが放射される。
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正解4

正解は「4」。体温37℃の物体から放射される電磁波はピーク波長が約10μmの遠赤外線です。紫外線が放射されるのは数千℃以上の高温物体で、サーモグラフィが遠赤外線をとらえるのもこのためです。

問86 生体物性材料工学

放射線感受性の最も高い組織はどれか。

  1. 骨髄
  2. 神経
  3. 血管
  4. 心筋
  5. 脂肪
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正解1

正解は「1」。放射線感受性は細胞分裂が盛んな組織ほど高く、骨髄・リンパ組織・生殖腺・腸管上皮などが特に高感受性です(ベルゴニー・トリボンドーの法則)。神経・心筋・脂肪は分裂しないため感受性が低くなります。

問87 生体物性材料工学

生体の光特性について正しいのはどれか。

  1. UVAはUVCよりDNAの損傷を引き起こしやすい。
  2. 遠赤外光の生体作用は電離作用である。
  3. 水は赤外光より可視光の吸収が大きい。
  4. メラニンは可視光より紫外線の吸収が大きい。
  5. デオキシヘモグロビンは可視光より近赤外光の吸収が大きい。
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正解4

正解は「4」。メラニンは紫外線を強く吸収して細胞のDNAを守る働きをもち、可視光より紫外線の吸収が大きくなります。1はUVCのほうがDNA損傷を起こしやすく、2の遠赤外は熱作用(電離作用はない)、3の水は赤外光の吸収が大きく、5のデオキシヘモグロビンは可視光(特に赤色付近)をよく吸収します。

問88 生体物性材料工学

医療機器の安全性試験として含まれていないのはどれか。

  1. 接触面積による分類
  2. 接触期間による分類
  3. 溶出物試験
  4. 物性試験
  5. 生物学的試験
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正解1

正解は「1」。医療機器の安全性評価では、接触する部位と接触期間によって必要な試験を分類し、物性試験・溶出物試験・生物学的試験を行います。接触面積による分類は行われません。

問89 生体物性材料工学

生体内における材料の劣化に影響しないのはどれか。

  1. 活性酸素
  2. 水の存在
  3. 材料の化学組成
  4. フィブリノーゲンの存在
  5. 酵素反応
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正解4

正解は「4」。フィブリノーゲンは材料表面に吸着して血栓形成のきっかけにはなりますが、材料そのものを分解・劣化させる作用はありません。活性酸素・水・酵素反応・材料の化学組成はいずれも生体内での劣化に関与します。

問90 生体物性材料工学

シリコーン(silicone)について正しいのはどれか。

  1. 親水性である。
  2. セラミックスである。
  3. Si-O結合からなる。
  4. 透析膜に使われる。
  5. 可塑性である。
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正解3

正解は「3」。シリコーンはケイ素と酸素が交互に並ぶシロキサン結合(Si-O結合)を主鎖にもつ高分子です。1は疎水性、2は有機高分子でセラミックスではなく、4の透析膜には使われず、5は弾性をもつゴム状(エラストマー)です。

生体機能代行装置学全17問

問63 生体機能代行装置学

高流量鼻カニューレ酸素療法について誤っているのはどれか。

  1. 最大10L/minの吸気流量を供給できる。
  2. ブレンダ型では高圧空気と酸素を混合して高濃度酸素を供給する。
  3. ベンチュリー型では医療ガス設備酸素のみで高濃度酸素を供給する。
  4. 通常は専用の鼻カニューレを用いる。
  5. 呼気終末陽圧(PEEP)効果が得られる。
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正解1

正解は「1」。高流量鼻カニューレ酸素療法は、成人では30〜60L/分という高流量のガスを流すのが特徴です。最大10L/分では通常の酸素療法と変わらず、洗い流し効果もPEEP効果も得られません。

問64 生体機能代行装置学

動脈血液ガスについて正しいのはどれか。 a.ベースエクセス(BE)は酸塩基平衡の目安となる。 b.pHの基準値は7.00である。 c.HCO₃⁻の基準値は20±2mEq/Lである。 d.CO₂分圧の基準値は35〜45mmHgである。 e.酸素分圧の基準値は年齢により異なる。

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解3

正解は「3(a・d・e)」。ベースエクセスは代謝性の酸塩基平衡異常の指標、PaCO₂の基準値は35〜45mmHg、PaO₂は加齢とともに低下します。bのpHの基準値は7.35〜7.45、cのHCO₃⁻の基準値は24±2mEq/Lです。

問65 生体機能代行装置学

加温加湿器と人工鼻に関して正しいのはどれか。 a.人工鼻では死腔が減少する。 b.加温加湿器と人工鼻の併用により十分な加湿が可能となる。 c.人工鼻の方が気道粘膜熱傷のリスクが少ない。 d.気道分泌の多い患者では加温加湿器を選択する。 e.ヒータワイヤを持たない加温加湿器では回路内に結露を生じやすい。

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解5

正解は「5(c・d・e)」。人工鼻は加温しないため気道熱傷の心配がなく、分泌物が多い患者では目詰まりするので加温加湿器を選び、ヒータワイヤのない回路では吸気回路内に結露が生じます。aの人工鼻は死腔が増加し、bの併用は結露で目詰まりを起こすため禁忌です。

問66 生体機能代行装置学

COPD患者の在宅NPPVについて正しいのはどれか。 a.日中はNPPVで、夜間は酸素吸入療法を用いることが多い。 b.TPPVに比べて患者への侵襲は大きい。 c.換気補助による呼吸筋の負担を軽減できる。 d.TPPVよりも使用頻度が高くなっている。 e.排痰の多い症例でも安全に使用できる。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解4

正解は「4(c・d)」。NPPVは換気を補助して呼吸筋の負担を減らし、気管切開を要するTPPVより侵襲が少ないため在宅では使用頻度が高くなっています。aは夜間にNPPVを使うのが一般的、bの侵襲はTPPVより小さく、eの排痰が多い症例はマスク内に分泌物がたまるため不向きです。

問67 生体機能代行装置学

高気圧酸素治療装置で正しいのはどれか。 a.第1種治療装置は単室構造に限定される。 b.第1種治療装置は酸素加圧式に限定される。 c.定期点検は2年に1回が義務づけられている。 d.定期点検では安全弁の分解点検を要する。 e.日常点検での使用前点検では通話装置の動作を確認する。

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解3

正解は「3(a・d・e)」。第1種装置は患者1人が入る単室構造で、定期点検では安全弁の分解点検を行い、使用前点検では患者との通話装置の動作確認が必須です。bの第1種には空気加圧式(マスクで酸素吸入)もあり、cの定期点検は1年に1回以上とされています。

問68 生体機能代行装置学

拍動型ポンプはどれか。 a.大動脈バルーンポンプ b.軸流ポンプ c.ローラポンプ d.遠心ポンプ e.空気圧駆動式補助人工心臓

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解2

正解は「2(a・e)」。大動脈バルーンポンプはバルーンの膨張と収縮を心拍に同期させ、空気圧駆動式補助人工心臓は血液室を空気圧で押して拍出するため、いずれも拍動流を生みます。bの軸流ポンプ、cのローラポンプ、dの遠心ポンプは基本的に定常流です。

問69 生体機能代行装置学

人工心肺を用いた体外循環中に用いる血液濃縮器について正しいのはどれか。

  1. メインの人工心肺回路と別の並列回路を必要とする。
  2. 除水量の第一の規定因子は装置を通過する血液流量である。
  3. 血清カリウム濃度の低下効果は透析装置と同等である。
  4. 遠心力を用いて血球成分と血漿成分を分離する装置である。
  5. 水分のみでなくアルブミンなどの血漿タンパクも除去される。
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正解1

正解は「1」。血液濃縮器(ヘモコンセントレータ)は人工心肺の主回路から分岐した並列回路に接続して使用します。2の除水量を主に決めるのは膜間圧力差、3のカリウム除去能は透析装置に及ばず、4は限外濾過であり遠心分離ではなく、5のアルブミンは膜を通らず保持されます。

問70 生体機能代行装置学

体外循環における血液希釈の利点はどれか。

  1. 溶血の軽減
  2. 血液粘性の増加
  3. 酸素運搬能の増加
  4. 膠質浸透圧の上昇
  5. 代謝性アルカローシスの軽減
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正解1

正解は「1」。血液希釈により粘性が下がって流れがよくなり、赤血球が受ける機械的な負荷が減るため溶血が軽減されます。2の粘性、3の酸素運搬能、4の膠質浸透圧はいずれも希釈により低下します。

問71 生体機能代行装置学

人工心肺を用いた体外循環における患者側へのヘパリンの初期投与量はどれか。

  1. 5000単位
  2. 1.0〜1.5mg/kg
  3. 5.0〜6.0mg/kg
  4. 200〜300単位/kg
  5. 400〜500単位/kg
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正解4

正解は「4」。人工心肺開始前のヘパリン初期投与量は300単位/kg前後(およそ200〜300単位/kg)で、ACTが400〜480秒以上になったことを確認してから体外循環を開始します。

問72 生体機能代行装置学

人工心肺を用いた体外循環中の事象と対処法について誤っているのはどれか。

  1. 溶血が顕著な場合にはポンプチューブの圧閉度を調整する。
  2. 代謝性アルカローシス時には炭酸水素ナトリウムを投与する。
  3. ヘマトクリット値の低下時には水分バランスをチェックする。
  4. ACTが延長しないときにはヘパリンを追加する。
  5. 脱血不良時には脱血カニューレの挿入部位をチェックする。
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正解2

正解は「2」。炭酸水素ナトリウムはアルカリ性の薬剤なので、代謝性アシドーシスの補正に用います。代謝性アルカローシスのときに投与するとさらに悪化させるため誤りです。他の対処は適切です。

問73 生体機能代行装置学

ECMOについて正しいのはどれか。 a.ACTを400秒以上に保つ。 b.V-Vバイパスのみである。 c.新生児にも使用される。 d.全身麻酔を必要としない。 e.ローラポンプを用いることが多い。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解4

正解は「4(c・d)」。ECMOは新生児の呼吸不全にも使用され、鎮静は行っても全身麻酔は必須ではなく覚醒下での管理も行われます。aのACTは出血に配慮して150〜200秒程度、bにはV-A方式もあり、eのポンプは遠心ポンプが主流です。

問74 生体機能代行装置学

清浄化した透析液を置換補充液として利用する治療はどれか。

  1. 血液透析
  2. 血液濾過
  3. オンライン血液透析濾過
  4. 持続的血液透析濾過
  5. 持続的腹膜透析
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正解3

正解は「3」。オンライン血液透析濾過(オンラインHDF)は、清浄化した透析液の一部をそのまま置換補充液として用いる方法です。専用の補充液バッグが不要なため、大量置換が容易になります。

問75 生体機能代行装置学

市販されている血液透析用の透析液中の溶質濃度で正しいのはどれか。 a.ブドウ糖濃度 100mg/dL b.重炭酸イオン濃度 25mEq/L c.カリウムイオン濃度 2mEq/L d.マグネシウムイオン濃度 0mEq/L e.ナトリウムイオン濃度 154mEq/L

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解1

正解は「1(a・b・c)」。透析液のブドウ糖濃度は100〜150mg/dL、重炭酸イオンは25〜30mEq/L、カリウムは2.0mEq/L程度です。dのマグネシウムは1.0mEq/L前後含まれ、eのナトリウムは140mEq/L前後です。

問76 生体機能代行装置学

標準体重60kgの無尿の血液透析患者の食事療法で正しいのはどれか。 a.食塩 15g/日 b.リン 800mg/日 c.タンパク質 70g/日 d.カリウム 4000mg/日 e.エネルギー 1000kcal/日

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解3

正解は「3(b・c)」。標準体重60kgでは、リンは体重×15mg程度(800mg/日前後)、タンパク質は体重×0.9〜1.2g(約60〜70g/日)が目安です。aの食塩は6g/日未満、dのカリウムは2000mg/日以下、eのエネルギーは体重×30〜35kcal(約1800〜2100kcal/日)が必要です。

問77 生体機能代行装置学

透析量を表す尿素の治療指標はどれか。

  1. 除去率
  2. Kt/V
  3. 週平均濃度(TAC)
  4. タンパク異化率(PCR)
  5. 除去量
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正解2

正解は「2」。Kt/Vは、尿素のクリアランスK×透析時間tを体液量Vで割った無次元の指標で、1回の透析でどれだけ尿素を除去できたかを表す標準的な透析量の指標です。

問78 生体機能代行装置学

個人用透析装置に組込まれていないのはどれか。

  1. 電導度計
  2. 気泡検出器
  3. 透析液温計
  4. 除水制御装置
  5. 透析液浸透圧計
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正解5

正解は「5」。透析液の濃度管理は電導度(電気伝導度)計で行っており、浸透圧計は組み込まれていません。電導度計・気泡検出器・透析液温計・除水制御装置はいずれも標準的に装備されています。

問79 生体機能代行装置学

患者血液をカラムに直接灌流する治療はどれか。 a.石油ピッチ系活性炭を用いた薬物吸着 b.ポリミキシンBを用いたエンドトキシン吸着 c.トリプトファンを用いた抗アセチルコリンレセプタ抗体吸着 d.デキストラン硫酸を用いたLDL吸着 e.酢酸セルロースビーズを用いた顆粒球除去

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解2・3

正解は「2(a・b・e)」または「3(a・d・e)」(複数正答)。血液(血球を含んだまま)をカラムに直接流す直接血液灌流には、活性炭による薬物吸着、ポリミキシンB固定化繊維によるエンドトキシン吸着、酢酸セルロースビーズによる顆粒球除去などがあります。cのトリプトファンカラムは血漿を分離してから通す血漿吸着です。

医用治療機器学全7問

問33 医用治療機器学

使用エネルギーと治療法との組合せで正しいのはどれか。

  1. 熱 ― PTCA
  2. 電磁波 ― VAD
  3. 粒子線 ― ESWL
  4. 電流 ― ICD
  5. 超音波 ― CHDF
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正解4

正解は「4」。ICD(植込み型除細動器)は電流(電気ショック)で心室細動を止める装置です。1のPTCAはバルーンによる機械力、2のVADは機械力、3のESWLは衝撃波(音波)、5のCHDFは血液浄化で物理エネルギーによる治療ではありません。

問34 医用治療機器学

電気メスについて正しいのはどれか。 a.対極板の接触面積は10cm²前後である。 b.ゲルパッド型は静電結合である。 c.導電結合型対極板は、静電結合型よりも接触インピーダンスが高い。 d.高周波漏れ電流の測定には200Ωの無誘導抵抗を使用する。 e.アクティブ電極と生体接触部のインピーダンスは400Ω前後である。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解5

正解は「5(d・e)」。高周波漏れ電流の測定には200Ωの無誘導抵抗を用い、アクティブ電極と組織の接触インピーダンスは400Ω前後です。aの対極板の接触面積は成人で150cm²前後、bのゲルパッド型は導電結合型、cは静電結合型のほうが接触インピーダンスは高くなります。

問35 医用治療機器学

RFカテーテルアブレーションについて正しいのはどれか。 a.徐脈性不整脈の治療に用いる。 b.X線透視装置は不要である。 c.カテーテル電極先端は300℃以上になる。 d.カテーテル電極から高周波電流を流す。 e.ペースメーカの誤作動を起こす。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解5

正解は「5(d・e)」。カテーテル先端の電極から高周波電流を流して心筋を焼灼し、その高周波電流が植込み型ペースメーカの誤作動を招くことがあります。aは頻脈性不整脈が適応、bのX線透視は必須、cの先端温度は50〜60℃程度です。

問36 医用治療機器学

ESWLによる結石破砕時に損傷の危険がある組織はどれか。 a.肺 b.腸 c.肝臓 d.腎臓 e.筋肉

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解1

正解は「1(a・b)」。衝撃波は音響インピーダンスが大きく変わる境界で強く作用するため、空気を含む肺と腸管は損傷の危険があります。c・d・eの実質臓器や筋肉は水と音響インピーダンスが近く、衝撃波が通り抜けるため損傷しにくくなります。

問37 医用治療機器学

誤っている組合せはどれか。 a.光線力学的治療 ― 半導体レーザ b.角膜形成術 ― ArFエキシマレーザ c.網膜光凝固 ― CO₂レーザ d.内視鏡的癌治療 ― Arレーザ e.尿路結石破砕 ― Ho:YAGレーザ

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解4

正解は「4(c・d)」。cの網膜光凝固には眼底まで届くアルゴンレーザなどを用い、水に強く吸収されるCO₂レーザは眼底には届きません。dの内視鏡的癌治療にはNd:YAGレーザが用いられます。a・b・eの組合せは正しい内容です。

問38 医用治療機器学

内視鏡外科手術について正しいのはどれか。

  1. 気腹には窒素を使用する。
  2. 気腹により静脈還流量は減少する。
  3. 気腹中の電気メス使用は困難である。
  4. 腹腔内圧は手動で維持する。
  5. 下肢深部静脈血栓症対策は不要である。
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正解2

正解は「2」。気腹により腹腔内圧が上がると下大静脈が圧迫され、静脈還流量は減少します。1の気腹ガスは二酸化炭素、3の電気メスは通常どおり使用でき、4の腹腔内圧は気腹装置が自動で維持し、5の深部静脈血栓症対策は必要です。

問39 医用治療機器学

医療機器とその有害事象との組合せで適切でないのはどれか。

  1. マイクロ波加温装置 ― キャビテーション
  2. 熱希釈式心拍出量計 ― 不整脈
  3. 経皮的酸素分圧モニタ ― 水疱
  4. 電気メス ― 熱傷
  5. レーザメス ― 眼傷害
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正解1

正解は「1」。キャビテーション(気泡の発生と崩壊)は超音波によって生じる現象で、マイクロ波加温では起こりません。マイクロ波の有害事象は熱傷や局所の過加熱です。他の組合せは適切です。

生体計測装置学全8問

問24 生体計測装置学

スパイロメトリーで測定できる項目はどれか。 a.全肺気量 b.最大吸気量 c.予備呼気量 d.1秒率 e.機能的残気量

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解4

正解は「4(b・c・d)」。スパイロメトリーは口元で出入りする空気の量を測るため、最大吸気量・予備呼気量・1回換気量・肺活量・1秒率などが測定できます。aの全肺気量とeの機能的残気量は、吐ききっても肺に残る残気量を含むため測定できません(ガス希釈法などが必要です)。

問26 生体計測装置学

信号処理の方法と目的との組合せで正しいのはどれか。

  1. 微分演算 ― 高周波成分の除去
  2. 移動平均 ― 周波数スペクトルの解析
  3. 自己相関関数 ― 周期的信号の抽出
  4. フーリエ変換 ― エイリアシングの除去
  5. ウェーブレット変換 ― SN比の改善
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正解3

正解は「3」。自己相関関数は信号を時間をずらした自分自身と比べる処理で、雑音に埋もれた周期的な成分を取り出すのに有効です。1の微分は高周波を強調、2の移動平均は高周波の除去、4のフーリエ変換は周波数解析、5のウェーブレット変換は時間と周波数の同時解析に用います。

問27 生体計測装置学

脳磁計について誤っているのはどれか。

  1. ホール素子が用いられる。
  2. センサの冷却に液化ヘリウムが用いられる。
  3. SQUIDが用いられる。
  4. 電流ダイポールの位置が推定できる。
  5. 磁気シールド室が必要である。
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正解1

正解は「1」。脳磁計が扱う磁界は10⁻¹³T程度と極めて微弱なため、超伝導量子干渉素子(SQUID)を用い、液化ヘリウムで冷却し、磁気シールド室内で計測します。ホール素子ではこの微弱な磁界を検出できません。

問28 生体計測装置学

観血式血圧測定で、実際よりも最高血圧が低く、最低血圧が高く表示される原因となるのはどれか。

  1. トランスデューサの位置が右心房よりも高い。
  2. 加圧バッグの内圧が標準よりも高い。
  3. 血液凝固によってカテーテル内腔が狭窄する。
  4. ゼロ点調整が不良である。
  5. 導管系が共振する。
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正解3

正解は「3」。カテーテル内が血栓で狭くなると圧波形の伝達が鈍り(オーバーダンピング)、波形がなまって最高血圧は低く、最低血圧は高く表示されます。5の共振はむしろ最高血圧が高く出るアンダーダンピング、1・4はゼロ点のずれで全体が上下します。

問29 生体計測装置学

差圧方式の呼吸計測装置はどれか。

  1. ベネディクトロス型スパイロメータ
  2. フライシュ型ニューモタコグラフ
  3. 熱線式流量計
  4. 超音波流量計
  5. タービン型流量計
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正解2

正解は「2」。フライシュ型ニューモタコグラフは細管を束ねた抵抗体を置き、その前後の圧力差(差圧)から流量を求めます。3の熱線式は放熱量、4の超音波式は伝播時間、5のタービン型は回転数を利用します。

問30 生体計測装置学

家庭用電子体温計について正しいのはどれか。

  1. 深部体温の計測に適している。
  2. 婦人用は一般用よりも精度が高い。
  3. 温度センサにCdSeを用いる。
  4. 予測式より実測式の方が測定時間が短い。
  5. ヒータを内蔵している。
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正解2

正解は「2」。婦人用体温計は基礎体温のわずかな変化を読み取るため、小数第2位まで表示し一般用より高い精度が求められます。1の深部体温には専用の深部体温計が必要、3のセンサはサーミスタ、4は予測式のほうが短時間、5のヒータは内蔵していません。

問31 生体計測装置学

X線画像計測について正しいのはどれか。

  1. CT値は骨のX線吸収係数を基準に算出される。
  2. X線CTのスライス厚は50μm程度である。
  3. X線CTの空間分解能は5mm程度である。
  4. 時間差分法は造影剤投与前後の画像を差分している。
  5. ヨード系造影剤はX線吸収量が小さい。
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正解4

正解は「4」。時間差分法(DSA)は造影剤の投与前後の画像を引き算して血管だけを描出する手法です。1のCT値は水を0、空気を−1000とする基準、2のスライス厚は0.5mm〜数mm、3の空間分解能は1mm以下、5のヨード系造影剤はX線をよく吸収します。

問32 生体計測装置学

ラジオアイソトープを用いた画像撮影について誤っているのはどれか。

  1. X線CTに比べて空間分解能が低い。
  2. SPECTは心筋の血流を観察できる。
  3. FDG-PETはがん診断に有用である。
  4. SPECTは中性子線を検出する。
  5. PETは陽電子放出核種を用いる。
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正解4

正解は「4」。SPECT(単光子放出断層撮影)が検出するのは、放射性医薬品から放出されるγ線(単光子)です。中性子線ではありません。他の記述は正しい内容です。

医用機器安全管理学全6問

問40 医用機器安全管理学

ME機器の単一故障状態でないのはどれか。

  1. 絶縁のいずれか1つの短絡
  2. 沿面距離または空間距離のいずれか1つの短絡
  3. 保護接地線の断線
  4. 電源導線のいずれか1本の断線
  5. 強化絶縁の短絡
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正解5

正解は「5」。強化絶縁は二重絶縁と同等以上の保護性能をもつ絶縁で、これが短絡することは単一故障状態として想定しません。他の4つはJIS T 0601-1が定める電気的な単一故障状態です。

問41 医用機器安全管理学

定格電流15Aの医用コンセントの保持力[N]として適切なのはどれか。

  1. 1
  2. 5
  3. 10
  4. 50
  5. 75
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正解4

正解は「4」。JIS T 1021では、医用コンセントの保持力(プラグを引き抜くのに要する力)を定格15Aで50N、定格20Aで75Nと規定しています。一般用のコンセントより強く定められているのは、不用意に抜けて生命維持装置が停止することを防ぐためです。

問42 医用機器安全管理学

定格電圧100V、消費電力500WのME機器の保護接地線抵抗を測定するときにJIST0601-1で規定されている測定電流値[A]はどれか。

  1. 10
  2. 15
  3. 20
  4. 25
  5. 30
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正解4

正解は「4」。定格電流は 500W÷100V=5A です。JIS T 0601-1では測定電流を「定格電流の1.5倍」または「25A」の大きいほうと定めており、5A×1.5=7.5A なので25Aとなります。

問43 医用機器安全管理学

酸素流量2L/minで10時間投与したいとき酸素ボンベの内圧は少なくとも何MPa必要か。ただし、容器の内容量は40Lとする。

  1. 1
  2. 3
  3. 5
  4. 7
  5. 10
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正解2

正解は「2」。必要な酸素量は 2L/分×600分=1200L です。内容量40Lの容器から1200Lを取り出すには 1200÷40=30気圧(絶対圧)が必要で、1気圧=約0.1MPa なので約3MPaとなります。

問44 医用機器安全管理学

ある機器の信頼度を調査したところ、20回のうち19回使用できた。同時に使用するもう1台の機器は10回のうち8回使用できた。この2台を同時に使用できる確率はどれか。

  1. 0.99
  2. 0.95
  3. 0.88
  4. 0.80
  5. 0.76
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正解5

正解は「5」。2台とも使えなければならないので直列システムとして掛け算します。19/20=0.95、8/10=0.80 なので、0.95×0.80=0.76 です。

問45 医用機器安全管理学

医療機関における医療機器安全管理責任者の配置を義務づけている法律はどれか。

  1. 医薬品医療機器等法
  2. 労働安全衛生法
  3. 臨床工学技士法
  4. 製造物責任法
  5. 医療法
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正解5

正解は「5」。医療機器安全管理責任者の配置は医療法(および医療法施行規則)で義務づけられています。同じく医薬品安全管理責任者の配置も医療法に基づきます。