第35回 午前 過去問と解説

全90問。解答と解説はクリックで開きます。

臨床工学技士国家試験 第35回 午前 の全90問を、問題・選択肢・解答・解説の順に掲載しています。まとめて読みたいときはこのページを、力試しをしたいときはクイズ形式をお使いください。

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医学概論全9問

問1 医学概論

医療行為を行う上で、患者の権利として法制化されていないのはどれか。

  1. 安楽死希望の尊重
  2. プライバシーの遵守
  3. 情報開示の要求
  4. 医療行為の拒絶
  5. セカンドオピニオンの取得
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正解1

正解は「1」。わが国では安楽死を認める法律はなく、患者の希望として法制化されていません。プライバシーの保護、診療情報の開示請求、医療行為に対する同意・拒否(インフォームド・コンセント)、セカンドオピニオンはいずれも医療法や個人情報保護法などで裏づけられています。

問2 医学概論

二次予防に含まれるのはどれか。

  1. 減塩指導
  2. リハビリテーション
  3. デイサービス
  4. 胃がん検診
  5. 予防接種
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正解4

正解は「4」。二次予防は病気を早期に発見して早期に治療することで、がん検診が代表です。1の減塩指導と5の予防接種は発症そのものを防ぐ一次予防、2のリハビリテーションと3のデイサービスは重症化や再発を防ぐ三次予防です。

問5 医学概論

循環障害について正しいのはどれか。 a.動脈血栓は抗血小板薬で予防する。 b.急性心筋梗塞は冠動脈の閉塞で起こる。 c.腫瘍や炎症によりリンパ浮腫が起こる。 d.血漿膠質浸透圧上昇により浮腫が起こる。 e.組織内血流量低下により充血が起こる。

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解1

正解は「1(a・b・c)」。動脈血栓は血小板が主体なので抗血小板薬で予防し、急性心筋梗塞は冠動脈の閉塞で起こり、腫瘍や炎症でリンパ流が妨げられるとリンパ浮腫が生じます。dは膠質浸透圧が低下すると浮腫が起こり、eの充血は血流量が増加した状態です。

問6 医学概論

ヒトは約24時間の周期で睡眠と覚醒を行うが、この本来持っている日内リズムをサーカディアンリズムという。このリズムが認められるのはどれか。 a.筋力 b.視力 c.体温 d.ホルモン分泌 e.血圧

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解5

正解は「5(c・d・e)」。体温は明け方に最低、夕方に最高となり、コルチゾールやメラトニンなどのホルモン分泌、血圧にも明瞭な日内リズムがあります。筋力や視力には約24時間周期の明確なリズムは認められません。

問7 医学概論

フィブリンを分解するのはどれか。

  1. ヘパリン
  2. トロンビン
  3. カルシウム
  4. プラスミン
  5. ワルファリン
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正解4

正解は「4」。プラスミンはフィブリンを分解する線溶系の酵素です。1のヘパリンと5のワルファリンは凝固を抑える抗凝固薬、2のトロンビンはフィブリノーゲンをフィブリンに変える酵素、3のカルシウムは凝固に必要な因子です。

問8 医学概論

ナトリウムイオンの再吸収率が最も高い部位はどれか。

  1. 糸球体
  2. 近位尿細管
  3. ヘンレ係蹄
  4. 遠位尿細管
  5. 集合管
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正解2

正解は「2」。糸球体で濾過されたナトリウムの約60〜70%は近位尿細管で再吸収されます。ヘンレ係蹄で約25%、遠位尿細管と集合管で残りが調節的に再吸収されます。

問9 医学概論

体性感覚の中枢はどれか。

  1. 海馬
  2. 中心前回
  3. 中心後回
  4. 視床下部
  5. 大脳基底核
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正解3

正解は「3」。体性感覚(触覚・痛覚・温度覚など)の一次中枢は頭頂葉の中心後回です。中心前回は一次運動野で、両者は中心溝を挟んで向かい合っています。

問11 医学概論

粘膜に用いられる消毒薬はどれか。 a.ベンザルコニウム塩化物 b.ポビドンヨード c.ベンゼトニウム塩化物 d.エタノール e.フェノール

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解1

正解は「1(a・b・c)」。ベンザルコニウム塩化物・ベンゼトニウム塩化物(いずれも第四級アンモニウム塩)とポビドンヨードは粘膜にも使用できる低〜中水準消毒薬です。dのエタノールとeのフェノールは刺激が強く粘膜には使いません。

問38 医学概論

医師の具体的な指示が必要な臨床工学技士業務はどれか。 a.人工呼吸装置の酸素濃度変更 b.動脈留置カテーテルからの採血 c.血液浄化装置の運転条件の変更 d.高気圧治療装置内の消毒 e.人工心肺装置点検項目の変更

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解1

正解は「1(a・b・c)」。人工呼吸器の設定変更、動脈留置カテーテルからの採血、血液浄化装置の運転条件変更は、いずれも患者の状態に直接影響するため医師の具体的な指示が必要です。dの装置内消毒とeの点検項目の変更は保守管理業務であり、個別の指示は要しません。

臨床医学総論全14問

問3 臨床医学総論

糖代謝について誤っているのはどれか。

  1. アドレナリンは血糖値を低下させる。
  2. 解糖とはグルコースがピルビン酸あるいは乳酸まで分解する過程をいう。
  3. 糖新生は主に肝臓で行われる。
  4. グルコースは肝臓でグリコーゲンとして貯蔵される。
  5. 糖質のカロリーは4kcal/gである。
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正解1

正解は「1」。アドレナリンはグリコーゲンの分解を促して血糖値を上昇させるホルモンです。血糖値を下げるのはインスリンだけです。他の記述は正しい内容です。

問4 臨床医学総論

降圧薬に含まれないのはどれか。

  1. β受容体作動薬
  2. アンギオテンシン変換酵素阻害薬
  3. カルシウム拮抗薬
  4. サイアザイド系利尿薬
  5. アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬
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正解1

正解は「1」。β受容体作動薬は心拍数と心収縮力を高めるため血圧を上げる方向に働き、気管支拡張薬などに使われます。降圧薬として使われるのはβ受容体遮断薬です。

問10 臨床医学総論

老化、加齢に伴う変化で適切でないのはどれか。

  1. 高い音が聞こえにくくなる。
  2. 胃酸の分泌が増える。
  3. 起立性低血圧が増える。
  4. 糸球体濾過量が低下する。
  5. 染色体のテロメアが短くなる。
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正解2

正解は「2」。加齢では胃粘膜の萎縮により胃酸の分泌はむしろ減少します。高音域の聴力低下、起立性低血圧、糸球体濾過量の低下、テロメアの短縮はいずれも加齢に伴う変化です。

問12 臨床医学総論

COPDの確定診断に必要な検査はどれか。

  1. 高分解能CT
  2. 気管支内視鏡検査
  3. スパイロメトリー
  4. 呼気中一酸化窒素濃度測定
  5. インターフェロンγ遊離試験(IGRA)
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正解3

正解は「3」。COPDの確定診断には、気管支拡張薬吸入後の1秒率が70%未満であることをスパイロメトリーで確認する必要があります。CTは病型評価、IGRAは結核感染の検査です。

問13 臨床医学総論

閉塞性動脈硬化症の症状・所見で誤っているのはどれか。

  1. 皮膚の冷感
  2. 足背動脈触知不良
  3. 間欠性跛行
  4. 皮膚潰瘍
  5. 足関節上腕血圧比(ABI)高値
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正解5

正解は「5」。閉塞性動脈硬化症では下肢の血流が減るため、足関節上腕血圧比(ABI)は低下します(0.9以下が異常)。冷感・足背動脈の触知不良・間欠性跛行・皮膚潰瘍はいずれも典型的な所見です。

問14 臨床医学総論

収縮期雑音を聴取するのはどれか。 a.狭心症 b.心室中隔欠損症 c.僧帽弁閉鎖不全症 d.三尖弁閉鎖不全症 e.大動脈弁閉鎖不全症

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解4

正解は「4(b・c・d)」。心室中隔欠損症、僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症はいずれも収縮期に血液が逆流または短絡するため収縮期雑音を聴取します。eの大動脈弁閉鎖不全症は拡張期雑音、aの狭心症では雑音は特徴的ではありません。

問15 臨床医学総論

ペースメーカ植込みの適応となるのはどれか。 a.Wenckebach型房室ブロック b.WPW症候群 c.心室細動 d.洞機能不全症候群 e.Ⅲ度房室ブロック

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解5

正解は「5(d・e)」。ペースメーカは脈が遅くなる病態に用いるもので、洞機能不全症候群とⅢ度(完全)房室ブロックが代表的な適応です。aのWenckebach型は経過観察が多く、bのWPW症候群はアブレーション、cの心室細動は除細動器(ICD)の適応です。

問16 臨床医学総論

図は糖質コルチコイド(コルチゾール)の分泌調節である。コルチゾール産生副腎腫瘍によるクッシング症候群の患者の所見で正しいのはどれか。(図参照)

第35回 午前 問16 の図
  1. CRH分泌減少、ACTH分泌減少
  2. CRH分泌減少、ACTH分泌不変
  3. CRH分泌減少、ACTH分泌増加
  4. CRH分泌増加、ACTH分泌減少
  5. CRH分泌増加、ACTH分泌増加
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正解1

正解は「1」。副腎腫瘍が自律的にコルチゾールを大量に分泌すると、その血中濃度上昇が視床下部と下垂体前葉を強く抑制します(ネガティブフィードバック)。その結果、CRHもACTHもともに分泌が減少します。

問17 臨床医学総論

筋萎縮性側索硬化症で認めない症状・所見はどれか。

  1. 構音障害
  2. 嚥下障害
  3. 呼吸筋力低下
  4. 上肢筋萎縮
  5. 膀胱直腸障害
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正解5

正解は「5」。筋萎縮性側索硬化症では運動ニューロンだけが選択的に障害され、膀胱直腸障害・感覚障害・眼球運動障害・褥瘡は「4大陰性症状」として終末期まで保たれるのが特徴です。

問18 臨床医学総論

インフルエンザウイルス感染症で正しいのはどれか。 a.飛沫感染する。 b.ヒトからイヌに感染する。 c.有効な抗ウイルス薬はない。 d.三類感染症に分類される。 e.ワクチンによる予防効果が期待できる。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解2

正解は「2(a・e)」。インフルエンザは咳やくしゃみによる飛沫感染が主で、ワクチンによる重症化予防効果が期待できます。cにはノイラミニダーゼ阻害薬などの抗ウイルス薬があり、dは五類感染症(鳥インフルエンザなど特定のものを除く)です。

問19 臨床医学総論

急性腎前性腎障害の原因となるのはどれか。 a.出血 b.熱傷 c.造影剤投与 d.前立腺肥大 e.高カルシウム血症

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解1

正解は「1(a・b)」。腎前性は腎臓への血流低下が原因で、出血や熱傷による循環血液量の減少が代表です。cの造影剤とeの高カルシウム血症は腎そのものを傷害する腎性、dの前立腺肥大は尿路閉塞による腎後性です。

問21 臨床医学総論

急性膵炎について誤っているのはどれか。

  1. 膵組織が自己消化される病態である。
  2. 発症原因として胆石がある。
  3. 血清アミラーゼ値が上昇する。
  4. 画像検査で膵臓の萎縮を認める。
  5. 重症例には持続的血液濾過透析を行う。
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正解4

正解は「4」。急性膵炎では膵臓は炎症で腫大し、周囲に液体貯留がみられます。萎縮を認めるのは慢性膵炎の所見です。他の記述は正しい内容です。

問22 臨床医学総論

播種性血管内凝固(DIC)において正しいのはどれか。 a.血小板数減少 b.フィブリノーゲン低値 c.破砕赤血球の出現 d.抗血小板抗体陽性 e.FDP低値

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解1

正解は「1(a・b・c)」。DICでは血小板と凝固因子が消費されて血小板数もフィブリノーゲンも低下し、微小血栓の間を通る赤血球が壊れて破砕赤血球が出現します。dの抗血小板抗体はITPの所見、eのFDPは線溶亢進により高値になります。

問24 臨床医学総論

救急医療について正しいのはどれか。

  1. 一般市民はAEDを使用できない。
  2. 小児は成人に比較して低酸素血症に陥りにくい。
  3. 救命処置が最優先されるトリアージタッグは黒色である。
  4. 一次救命処置は有資格者によって行われる。
  5. 二次救命処置は設備の整った施設で行われる。
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正解5

正解は「5」。二次救命処置(ALS)は薬剤や気道確保器具、除細動器などを用いるため、設備と人員の整った施設で行われます。1のAEDは一般市民も使え、2の小児は予備能が小さく低酸素になりやすく、3の最優先は赤色、4の一次救命処置は誰でも行えます。

医用電気電子工学全18問

問46 医用電気電子工学

静電容量C[F]のコンデンサに電荷Q[C]が蓄えられたとき、その静電エネルギーWの単位[J]の組立て単位は m²・kg/s² で表される。静電容量Cの単位[F]の組立て単位で正しいのはどれか。(図参照)

第35回 午前 問46 の図
  1. m²・kg/(s²・A²)
  2. m²・kg/(s⁴・A²)
  3. s²・A²/(m²・kg)
  4. m²・A²/(kg・s²)
  5. s⁴・A²/(m²・kg)
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正解5

正解は「5」。静電エネルギーは W=Q²/(2C) なので C=Q²/(2W) です。電荷の単位C(クーロン)はA・sなので、(A・s)²÷(m²・kg/s²)=A²・s²×s²/(m²・kg)=s⁴・A²/(m²・kg) となります。(問題文のCは静電容量、ここでのCは電荷の単位クーロンを指しています。)

問47 医用電気電子工学

帯電している導体球が真空中におかれている。正しいのはどれか。ただし、導体には電流は流れておらず、すべての電荷が静止しているものとする。

  1. 導体表面は等電位面である。
  2. 導体内部には一様な電荷が存在する。
  3. 導体内部には同心円状に電界が存在する。
  4. 導体内部から放射状に電気力線が出入りする。
  5. 導体球に帯電体を近づけると導体内部に電位差が生じる。
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正解1

正解は「1」。静電状態の導体では内部の電界が0になり、電荷はすべて表面に分布します。内部に電位差がないので導体全体(表面を含む)が等電位になります。他の選択肢はいずれも「導体内部に電界や電荷がある」としており誤りです。

問48 医用電気電子工学

図の回路で抵抗Rに流れる電流I[A]はどれか。ただし、電池の起電力は4.0V、抵抗はすべて1.0Ωとする。(図参照)

第35回 午前 問48 の図
  1. 1.0
  2. 2.0
  3. 3.0
  4. 4.0
  5. 5.0
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正解1

正解は「1」。この回路はブリッジ回路です。中央の横抵抗の両端の電位を比べると、左側の経路(1.0Ω+1.0Ω)と右側の経路(1.0Ω+1.0Ωと1.0Ω+1.0Ω)で分圧比が等しく、両端が同電位になるため中央の横抵抗には電流が流れません。そこでこれを取り除くと、Rを含む経路は「上の横抵抗+右上の縦抵抗」=2.0Ω と「R+下の横抵抗」=2.0Ω が直列につながった4.0Ωの経路になります。よって I=4.0V÷4.0Ω=1.0A です。(なお回路全体の合成抵抗は、この4.0Ωの経路と左側2.0Ωの経路が並列で 4/3Ω、電池から流れる全電流は3.0Aになります。)

問49 医用電気電子工学

鉄心に1次コイルと2次コイルが巻かれている。1次コイルと2次コイルの巻き数の比は1:2である。1次コイルに周波数50Hz、電圧10Vの交流電圧をかけるとき、2次コイルに生じる周波数と交流電圧で正しいのはどれか。(図参照)

第35回 午前 問49 の図
  1. 周波数 50Hz、電圧 5V
  2. 周波数 50Hz、電圧10V
  3. 周波数 50Hz、電圧20V
  4. 周波数100Hz、電圧10V
  5. 周波数100Hz、電圧20V
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正解3

正解は「3」。変圧器では電圧が巻数比に比例するので、1:2 なら 10V×2=20V になります。一方、周波数は変圧器では変化しないため50Hzのままです。

問50 医用電気電子工学

図の回路について誤っているのはどれか。(図参照) a.時定数は1msである。 b.遮断周波数は約160Hzである。 c.遮断周波数より十分に高い周波数では積分回路として動作する。 d.遮断周波数で出力電圧は入力電圧の1/2に減衰する。 e.入出力電圧の位相差は周波数によらず一定である。

第35回 午前 問50 の図
  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解5

正解は「5(d・e)」。dの遮断周波数では出力は入力の 1/√2(約0.707倍、−3dB)に減衰するのであって1/2ではありません。eの位相差は周波数によって0°から−90°まで変化します。なお時定数は 10kΩ×0.1μF=1ms、遮断周波数は 1/(2π×1ms)≒159Hz でa・bは正しい記述です。

問51 医用電気電子工学

図の単相変圧器の2次側端子間に2Ωの抵抗を接続して1次側端子に交流電圧450Vを印加したところ、1次電流は1Aとなった。I₂/I₁の値はどれか。(図参照)

第35回 午前 問51 の図
  1. 1
  2. 3
  3. 5
  4. 15
  5. 30
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正解4

正解は「4」。理想変圧器では入力と出力の電力が等しくなります。1次側の電力は 450V×1A=450W なので、2次側でも450Wが2Ωで消費されます。P=I²R より I₂=√(450÷2)=15A となり、I₂/I₁=15÷1=15 です。

問52 医用電気電子工学

抵抗変化を利用した温度センサとして用いられるのはどれか。 a.CdS b.サーモパイル c.サーミスタ d.白金 e.熱電対

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解4

正解は「4(c・d)」。サーミスタは温度により抵抗が大きく変わる半導体、白金測温抵抗体は温度に対して抵抗がほぼ直線的に変化する金属で、いずれも抵抗変化を利用します。aのCdSは光、bのサーモパイルとeの熱電対は起電力(ゼーベック効果)を利用します。

問53 医用電気電子工学

図の回路において、Vᵢ=1.0Vのとき、抵抗Rに流れる電流は10μAであった。この回路の利得[dB]はどれか。ただし、Aは理想演算増幅器とし、log₁₀2=0.3とする。(図参照)

第35回 午前 問53 の図
  1. 0
  2. 6
  3. 12
  4. 26
  5. 40
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正解2

正解は「2」。非反転増幅回路では反転入力の電位が入力と等しくなるため、Rには 1.0V がかかります。R=1.0V÷10μA=100kΩ です。増幅度は 1+100kΩ/100kΩ=2倍なので、20log₁₀2=20×0.3=6dB となります。

問54 医用電気電子工学

図のボルテージフォロワ回路の特徴で正しいのはどれか。ただし、Aは理想演算増幅器とする。(図参照) a.入力抵抗は無限大である。 b.出力抵抗はゼロである。 c.バーチャルショートが成立する。 d.利得は無限大である。 e.反転増幅回路の一種である。

第35回 午前 問54 の図
  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解1

正解は「1(a・b・c)」。理想演算増幅器では入力抵抗が無限大、出力抵抗がゼロで、負帰還がかかっているため2つの入力端子の電位が等しくなるバーチャルショートが成立します。dの電圧利得は1倍、eは非反転増幅回路の一種です。

問55 医用電気電子工学

図の回路のVᵢに5Vを入力したとき、Vₒ[V]はどれか。ただし、Aは理想演算増幅器とする。(図参照)

第35回 午前 問55 の図
  1. −14
  2. −7
  3. 0
  4. 7
  5. 14
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正解1

正解は「1」。これは2入力の反転加算回路で、Vₒ=−R_f×(V₁/R₁+V₂/R₂) です。帰還抵抗200Ω、入力抵抗はいずれも100Ωなので、Vₒ=−(200/100)×5V−(200/100)×2V=−10−4=−14V となります。

問56 医用電気電子工学

周波数150MHzの電波を最も効率よく受信できるアンテナの長さ[m]はどれか。

  1. 0.5
  2. 2.0
  3. 3.0
  4. 4.0
  5. 5.0
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正解1

正解は「1」。波長は λ=光速÷周波数=3×10⁸÷150×10⁶=2m です。アンテナは波長の1/4の長さのときに最も効率よく送受信できるので、2m÷4=0.5m が適切です。

問57 医用電気電子工学

2進数を16進数に変換するとき、最下位桁から何桁ごとに区切って変換すればよいか。

  1. 2
  2. 3
  3. 4
  4. 5
  5. 6
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正解3

正解は「3」。16進数の1桁は0〜15の16通りを表し、2進数では2⁴=16なので4桁分に相当します。したがって2進数を最下位から4桁ずつ区切れば、そのまま16進数の各桁に変換できます。

問58 医用電気電子工学

パーソナルコンピュータの主記憶装置に用いられるのはどれか。

  1. HDD
  2. SSD
  3. CD-ROM
  4. DRAM
  5. DVD-RAM
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正解4

正解は「4」。主記憶装置(メインメモリ)にはDRAMが使われます。HDD・SSD・CD-ROM・DVD-RAMはいずれも電源を切っても内容が残る補助記憶装置です。

問59 医用電気電子工学

コンピュータネットワークに関係する用語と説明との組合せで誤っているのはどれか。

  1. TCP/IP ― インターネットで用いられる標準プロトコル
  2. FTP ― ファイル転送のためのプロトコル
  3. HTTPS ― 通信内容を暗号化したHTTPプロトコル
  4. SMTP ― ネットワーク管理のためのプロトコル
  5. POP ― 電子メールをサーバから取得するためのプロトコル
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正解4

正解は「4」。SMTPは電子メールを送信するためのプロトコルです。ネットワーク管理に用いられるのはSNMPで、名前が似ているので注意が必要です。

問60 医用電気電子工学

ハブやスイッチなどの集線装置を中心に、複数台の情報機器を接続するネットワークトポロジーはどれか。

  1. バス型
  2. スター型
  3. リング型
  4. ピアツーピア型
  5. メッシュ型
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正解2

正解は「2」。集線装置(ハブやスイッチ)を中心に各機器が放射状につながる形をスター型といい、現在の有線LANの標準的な構成です。1台の機器やケーブルの障害が他に波及しにくい利点があります。

問61 医用電気電子工学

コンピュータのロックやファイルの暗号化を引き起こし、復元を条件に金銭を要求するマルウェアはどれか。

  1. ワーム
  2. ボット
  3. トロイの木馬
  4. スパイウェア
  5. ランサムウェア
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正解5

正解は「5」。ランサムウェアはファイルを暗号化したり画面をロックしたりして使えなくし、復旧と引き換えに金銭(身代金=ransom)を要求するマルウェアです。医療機関でも電子カルテが被害を受ける事例が報告されています。

問62 医用電気電子工学

患者管理や検査報告など、医療情報交換のための標準規約はどれか。

  1. DICOM
  2. HL7
  3. MFER
  4. PACS
  5. RIS
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正解2

正解は「2」。HL7は患者情報・オーダ・検査報告など、医療情報システム間でやりとりする情報の標準規約です。DICOMは医用画像、MFERは生体信号、PACSは画像保存通信システム、RISは放射線部門情報システムです。

問63 医用電気電子工学

生体をシステムとしてみたときの特徴について誤っているのはどれか。

  1. フィードバック制御系を持つ。
  2. 広い範囲で入力と出力が比例する。
  3. 機能不全の一部を補完する能力がある。
  4. 環境からの外乱に適応する能力がある。
  5. 学習により性能を向上させることができる。
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正解2

正解は「2」。生体の入出力関係は多くの場合、飽和や閾値をもつ非線形な特性を示し、広い範囲で比例することはありません。フィードバック制御・冗長性による補完・適応・学習はいずれも生体システムの特徴です。

医用機械工学全5問

問80 医用機械工学

長さ1.0mの質量を無視できる棒がある。棒の中点を支点(回転軸)として、鉛直面内で自由に回転できるようにした。図のように、棒の片端に質量100gの重りを取りつけ、棒を水平面から60°傾けたときに、棒に働く回転モーメントのおよその大きさ[Nm]はどれか。(図参照)

第35回 午前 問80 の図
  1. 0.025
  2. 0.05
  3. 0.1
  4. 0.25
  5. 0.5
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正解4

正解は「4」。回転モーメントは「力×支点から力の作用線までの水平距離」です。重りの重力は 0.100kg×9.8m/s²=0.98N、支点から重りまでは 1.0m÷2=0.5m で、60°傾いているので水平距離は 0.5×cos60°=0.25m です。よって 0.98×0.25≒0.245Nm となり、およそ0.25Nmです。

問81 医用機械工学

材料のヤング率を求めるために材料に加える負荷はどれか。 a.圧縮荷重 b.引張り荷重 c.せん断荷重 d.曲げモーメント e.ねじりモーメント

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解1

正解は「1(a・b)」。ヤング率(縦弾性係数)は、材料を引っ張るか圧縮したときの応力とひずみの比です。cのせん断荷重から求まるのは横弾性係数(剛性率)、d・eの曲げやねじりは複合的な変形を伴うため直接ヤング率を定義する負荷ではありません。

問82 医用機械工学

完全流体では成立せず、粘性流体のみで成立するのはどれか。 a.流れの相似性(レイノルズ数による比較) b.パスカルの原理 c.連続の式 d.ベルヌーイの定理 e.ハーゲン・ポアズイユの法則

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解2

正解は「2(a・e)」。レイノルズ数は慣性力と粘性力の比なので粘性がなければ意味をもたず、ハーゲン・ポアズイユの法則も管壁の粘性摩擦を前提にした式です。bのパスカルの原理、cの連続の式、dのベルヌーイの定理はいずれも完全流体でも成立します。

問83 医用機械工学

正しいのはどれか。 a.毛細血管内を通過する際、赤血球は変形する。 b.血管内膜のコラーゲンが増加すると脈波伝搬速度が速くなる。 c.大動脈における動圧の値は静圧よりも大きい。 d.細動脈では血球が血管壁部に集まる。 e.安静立位状態では平均動脈圧は測定部位に関わらず同じである。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解1

正解は「1(a・b)」。赤血球は直径8μmほどですが変形して直径5μm程度の毛細血管を通り抜けます。また血管が硬くなる(コラーゲン増加)と脈波伝搬速度は速くなります。cの大動脈では静圧のほうがはるかに大きく、dの細動脈では血球は中心部に集まり(軸集中)、eの立位では重力の影響で部位により平均動脈圧が異なります。

問84 医用機械工学

40℃の水1kgに10℃の水2kgを加えたときの水の温度はどれか。(図参照)

第35回 午前 問84 の図
  1. 15℃
  2. 20℃
  3. 25℃
  4. 30℃
  5. 35℃
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正解2

正解は「2」。熱量の保存より、混合後の温度Tは重さで重みづけした平均になります。T=(1kg×40℃+2kg×10℃)÷(1+2)kg=(40+20)÷3=20℃ です。

生体物性材料工学全6問

問85 生体物性材料工学

生体の電気特性について誤っているのはどれか。

  1. 誘電率は周波数の上昇とともに低下する。
  2. 骨格筋は脂肪組織よりも異方性が大きい。
  3. 細胞膜は1μF/cm²程度の静電容量をもつ。
  4. α分散はイオンの集散に起因する。
  5. β分散は約20GHzで生じる。
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正解5

正解は「5」。β分散は細胞膜の充放電(マクスウェル・ワグナー効果)によるもので、数百kHz〜数MHz付近で生じます。約20GHzで生じるのは水分子の配向に由来するγ分散です。

問86 生体物性材料工学

正しいのはどれか。 a.2000Hzの音波は超音波である。 b.頭蓋骨を伝わる音速は約1500m/sである。 c.音響インピーダンスは密度と音速の積である。 d.音波は音響インピーダンスの異なる組織の境界面で反射する。 e.骨の音響インピーダンスは筋肉より大きい。

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解5

正解は「5(c・d・e)」。音響インピーダンスは密度×音速で表され、その値が異なる境界面で音波は反射します。骨は密度も音速も大きいため筋肉より音響インピーダンスが大きくなります。aの超音波は20kHz以上、bの頭蓋骨中の音速は約3000〜4000m/sです。

問87 生体物性材料工学

放射線の単位で誤っているのはどれか。

  1. 吸収線量 ― Gy
  2. 線量当量 ― T
  3. 照射線量 ― C/kg
  4. 放射能 ― Bq
  5. X線のエネルギー ― eV
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正解2

正解は「2」。線量当量(等価線量)の単位はSv(シーベルト)です。T(テスラ)は磁束密度の単位で、放射線とは関係ありません。

問88 生体物性材料工学

体表面からの熱放散でないのはどれか。

  1. 放射
  2. 散乱
  3. 伝導
  4. 対流
  5. 蒸散
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正解2

正解は「2」。体表面からの熱放散は、放射(輻射)・伝導・対流・蒸散(発汗と不感蒸泄)の4つです。散乱は光や超音波が進路を変える現象で、熱の放散経路ではありません。

問89 生体物性材料工学

材料と生体との相互作用において急性反応はどれか。 a.カプセル化 b.石灰化 c.肉芽形成 d.補体活性化 e.ショック

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解5

正解は「5(d・e)」。材料が体内に入った直後には補体の活性化やアナフィラキシーショックなどの急性反応が起こります。aのカプセル化(線維性被膜の形成)、bの石灰化、cの肉芽形成はいずれも数週間以上かけて進む慢性反応です。

問90 生体物性材料工学

生体活性材料はどれか。 a.アルミナ b.ジルコニア c.リン酸三カルシウム d.バイオガラス e.パイロライトカーボン

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解4

正解は「4(c・d)」。生体活性材料は骨と直接化学的に結合する材料で、リン酸三カルシウムやハイドロキシアパタイト、バイオガラスが代表です。aのアルミナ、bのジルコニア、eのパイロライトカーボンは、生体に害はないが結合はしない生体不活性材料です。

生体機能代行装置学全17問

問20 生体機能代行装置学

血液透析療法の長期合併症治療に用いるのはどれか。 a.ナファモスタットメシル酸塩 b.免疫抑制薬 c.エリスロポエチン d.活性型ビタミンD e.副腎皮質ステロイド

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解4

正解は「4(c・d)」。長期透析の合併症である腎性貧血にはエリスロポエチン製剤、二次性副甲状腺機能亢進症や骨代謝異常には活性型ビタミンDを用います。aのナファモスタットは抗凝固薬、b・eは透析の合併症治療には使いません。

問64 生体機能代行装置学

ジェット式ネブライザで誤っているのはどれか。

  1. 振動子を使用する。
  2. ベンチュリー効果を利用している。
  3. ジェットノズルによって流速が増す。
  4. 細管内の薬液が吸い上げられて気流に乗る。
  5. バッフルに衝突させてエアロゾルを細粒化する。
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正解1

正解は「1」。ジェット式ネブライザは高速のガス流によるベンチュリー効果で薬液を吸い上げ、バッフルに衝突させて微粒子にします。振動子(超音波振動子)を使うのは超音波ネブライザです。

問65 生体機能代行装置学

高気圧酸素治療の効果で正しいのはどれか。 a.腸内ガスの膨張 b.血糖値コントロールの改善 c.創傷治癒の促進 d.末梢組織の酸素化 e.感染に対する好中球活性の上昇

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解5

正解は「5(c・d・e)」。高気圧環境では血漿に溶ける酸素が大幅に増えるため、末梢組織の酸素化が改善し、創傷治癒が促進され、好中球の殺菌能も高まります。aの腸内ガスの膨張は減圧時に起こる副作用であり治療効果ではありません。

問66 生体機能代行装置学

経皮的血液ガス分圧測定装置について正しいのはどれか。 a.計測皮膚面を42〜44℃に加温する。 b.皮膚表面に拡散する酸素と二酸化炭素を装着したセンサで計測する。 c.センサ装着から計測値が安定するまで3分程度を要する。 d.経皮的に測定したPtcCO₂はPaCO₂と同等または低値となる。 e.経皮的に測定したPtcO₂はPaO₂と同等または低値となる。

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解2

正解は「2(a・b・e)」。センサ部を42〜44℃に加温して血流を増やし、皮膚表面に拡散してくる酸素と二酸化炭素を測ります。PtcO₂は皮膚で酸素が消費されるためPaO₂と同等かやや低値です。cの安定までは10〜15分程度かかり、dのPtcCO₂は皮膚での産生によりPaCO₂よりやや高値になります。

問67 生体機能代行装置学

酸素吸入に用いる機器について正しいのはどれか。

  1. 鼻カニューレではCO₂ナルコーシスを生じることはない。
  2. 簡易酸素マスクは一定の酸素濃度を供給する際に用いる。
  3. リザーバ付きマスクは簡易酸素マスクで酸素化が保てない場合に用いる。
  4. ベンチュリーマスクは加湿が必要な場合に用いる。
  5. ネブライザ付き酸素吸入装置は肺水腫の治療に用いる。
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正解3

正解は「3」。リザーバ付きマスクは高濃度(60〜90%)の酸素を投与でき、簡易酸素マスクでも酸素化が保てないときに用います。1の鼻カニューレでもCO₂ナルコーシスは起こり得ますし、2の簡易マスクは濃度が一定せず、4の加湿目的にはネブライザ付き装置を使い、5の肺水腫の治療は陽圧換気などです。

問68 生体機能代行装置学

人工呼吸器の使用前点検について誤っているのはどれか。

  1. リークテストは人工呼吸器の自己診断機能を活用する。
  2. テスト肺を用いてトリガ感度を確認する。
  3. テスト肺を外してアラームが鳴ることを確認する。
  4. 電源プラグを引き抜いてバックアップ電源で動作することを確認する。
  5. 加温加湿器に適量の生理食塩液を入れる。
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正解5

正解は「5」。加温加湿器には滅菌蒸留水を用います。生理食塩液を入れると塩分が析出して回路や患者の気道を傷めるため使用してはいけません。

問69 生体機能代行装置学

用手換気器具について正しいのはどれか。

  1. バッグバルブマスクは酸素の供給がないと膨らまない。
  2. バッグバルブマスクは加圧時の感触で患者の肺の硬さを知ることができる。
  3. ジャクソンリース回路では感染予防のバクテリアフィルタは不要である。
  4. ジャクソンリース回路は患者呼気がバッグに混入する。
  5. ジャクソンリース回路は酸素なしでも使用できる。
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正解4

正解は「4」。ジャクソンリース回路は流入させた酸素で呼気を洗い流す仕組みで、呼気の一部がバッグに入ります。1のバッグバルブマスクは自己膨張式で酸素がなくても使え、2は自己膨張力が強く肺の硬さは分かりにくく、3のバクテリアフィルタは必要、5のジャクソンリース回路は酸素の供給がないと使えません。

問70 生体機能代行装置学

人工心肺を用いた体外循環で正しいのはどれか。

  1. 左心補助の装置である。
  2. 回路を構成する装置はECMOと同じである。
  3. 開放回路型が主流である。
  4. 拍動流ポンプを必要とする。
  5. 使用限界は3時間である。
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正解3

正解は「3」。人工心肺では心内血や術野の出血を吸引して貯血槽に戻すため、大気に開放された開放回路型が主流です。1は心肺両方の機能を代行し、2のECMOは閉鎖回路で構成が異なり、4は定常流ポンプが一般的、5の使用時間に3時間という限界はありません。

問71 生体機能代行装置学

ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)について正しいのはどれか。

  1. トロンビンが増加する。
  2. 出血性合併症を起こしやすい。
  3. 血小板第X因子が関与する。
  4. ヘパリンコーティング回路の使用により回避できる。
  5. ヘパリン投与直後に発症することが多い。
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正解1

正解は「1」。HITではヘパリン・血小板第4因子複合体に対する抗体が血小板を活性化し、トロンビンが大量に生成されて血栓症を起こします。2は出血ではなく血栓が問題、3は第4因子(第Ⅹ因子ではない)、4のヘパリンコーティング回路も避ける必要があり、5の発症はヘパリン投与から5〜10日後が典型です。

問72 生体機能代行装置学

人工心肺を用いた成人体外循環における完全体外循環中の至適灌流量、至適灌流圧について正しいのはどれか。

  1. 正常生体血液循環量の3.0L/min/m²と同量を維持する必要がある。
  2. 常温体外循環では灌流量を高めに設定する必要がある。
  3. 腎機能低下例では灌流量を低めに設定する必要がある。
  4. 体表面積当たりの至適灌流量は乳幼児より大きくなる。
  5. 灌流圧は平均大動脈圧で100mmHgを下回らないことが重要である。
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正解2

正解は「2」。常温では代謝が高く酸素需要が大きいため、低体温時よりも灌流量を高めに設定します。1の体外循環中は麻酔下で代謝が下がるため生体の心拍出量と同量は不要、3の腎機能低下例はむしろ灌流量を確保し、4の体表面積当たりの灌流量は乳幼児のほうが大きく、5の灌流圧は平均60mmHg前後が目安です。

問73 生体機能代行装置学

人工心肺を用いた体外循環中の血液凝固系管理について正しいのはどれか。

  1. ワルファリン内服患者ではカニュレーション開始前のヘパリン投与は不要である。
  2. 完全体外循環中にACTが600秒以上になった場合には少量のプロタミンを投与する。
  3. 人工心肺離脱後のプロタミン投与時には心機能は良好であっても血圧低下に注意する。
  4. 人工心肺離脱後の送血カニューレの抜去はプロタミン投与後に行う。
  5. 人工心肺離脱後はプロタミン投与後も吸引ポンプで出血を回収し使用血液量の節減に努める。
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正解3・4

正解は「3」または「4」(複数正答)。プロタミンは急速に投与すると血圧低下やアナフィラキシー様反応を起こすため、心機能が良好でもゆっくり投与します。また送血カニューレは出血に備えてプロタミン投与後に抜去します。1のワルファリン内服中でもヘパリンは必要、2のACT延長でプロタミンは投与せず、5のプロタミン投与後は吸引した血液が凝固するため回収しません。

問74 生体機能代行装置学

人工心肺を用いた体外循環においてインシデントレポートを提出すべきなのはどれか。 a.ヘパリン投与後にACTを測定しなかった。 b.ヘマトクリット値が低下したため赤血球輸血を行った。 c.血圧が低下したため流量を増加させた。 d.体外循環離脱困難でありIABPを挿入した。 e.大動脈遮断後ヘパリンを投与していないことに気づき、ヘパリンを投与した。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解2

正解は「2(a・e)」。インシデントレポートは、本来行うべき手順が抜けた、あるいは誤りに気づいて対応した事例について提出します。aのACT未測定とeのヘパリン未投与に気づいた事例が該当します。b〜dはいずれも状況に応じた適切な処置であり、インシデントではありません。

問75 生体機能代行装置学

血液透析の治療自体で改善される病態はどれか。 a.低栄養 b.腎性貧血 c.高カリウム血症 d.代謝性アシドーシス e.二次性副甲状腺機能亢進症

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解4

正解は「4(c・d)」。透析では拡散により余分なカリウムを除去し、透析液中の重炭酸により代謝性アシドーシスを補正できます。bの腎性貧血はエリスロポエチン製剤、eの二次性副甲状腺機能亢進症は活性型ビタミンDなどの薬物治療、aの低栄養は栄養管理が必要です。

問76 生体機能代行装置学

血液透析の標準的回路構成として誤っているのはどれか。

  1. 生理食塩液の注入ラインを血液ポンプ下流側に設置した。
  2. 抗凝固薬注入ラインを血液ポンプ下流側に設置した。
  3. ダイアライザ内血液と透析液が向流(平行かつ反対向き)になるよう接続した。
  4. 静脈側ドリップチャンバから圧ラインを確保した。
  5. 気泡検知器を静脈側ドリップチャンバ下流側に設置した。
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正解1

正解は「1」。生理食塩液の注入ラインは、返血や血圧低下時の急速補液に使うため、血液ポンプの上流側(脱血側)に設置します。下流側に置くとポンプを介さず注入できず、また回路内圧の影響を受けます。

問77 生体機能代行装置学

重症の出血性病変を有する患者に対する血液浄化療法で使用される抗凝固薬はどれか。

  1. 非分画ヘパリン
  2. 低分子量ヘパリン
  3. クエン酸ナトリウム
  4. ナファモスタットメシル酸塩
  5. アルガトロバン
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正解4

正解は「4」。ナファモスタットメシル酸塩は半減期が5〜8分と非常に短く、体内に戻るころには失活しているため、出血している患者でも全身の凝固に影響を与えにくく用いられます。

問78 生体機能代行装置学

透析中のトラブルとその考えられる原因との組合せで誤っているのはどれか。

  1. 口渇 ― 低濃度透析液の使用
  2. 漏血 ― 膜破損
  3. 回路内凝血 ― 抗凝固薬不足
  4. 空気誤入 ― 穿刺針と回路の接続不良
  5. 自己抜針 ― 認知症
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正解1

正解は「1」。口渇は高ナトリウム(高濃度)の透析液を使ったときに起こります。低濃度の透析液ではむしろ血漿浸透圧が下がり、不均衡症候群や血圧低下の原因となります。

問79 生体機能代行装置学

腹膜透析患者の合併症はどれか。 a.血圧の急激な低下 b.スチール症候群 c.ソアサム症候群 d.カテーテル出口部感染 e.被囊性腹膜硬化症

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解5

正解は「5(d・e)」。腹膜透析ではカテーテル出口部の感染や腹膜炎、長期継続による被囊性腹膜硬化症が問題になります。aの急激な血圧低下は緩やかに行う腹膜透析では起こりにくく、bのスチール症候群とcのソアサム症候群は血液透析のシャントに伴う合併症です。

医用治療機器学全5問

問33 医用治療機器学

電気メスについて正しいのはどれか。 a.利用しているのはグロー放電である。 b.凝固の出力波形は連続正弦波である。 c.切開時の搬送波は10kHzである。 d.高周波非接地形は対極板回路を接地より絶縁している。 e.モノポーラ出力使用時には対極板が必要である。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解5

正解は「5(d・e)」。高周波非接地形(フローティング型)は対極板回路を接地から絶縁して分流熱傷を防ぐ方式で、モノポーラ出力では電流を回収する対極板が必須です。aはアーク放電、bの凝固は断続波(バースト波)、cの搬送波は300kHz〜数MHzです。

問34 医用治療機器学

体外式除細動器で正しいのはどれか。 a.二相性波形は半導体スイッチにより極性を反転する。 b.出力パルス幅は2〜5μsである。 c.出力端子の一方は接地されている。 d.通電テストには50Ωの無誘導抵抗を用いる。 e.心房細動除去にはR波同期装置を用いる。

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
解答と解説を見る

正解3

正解は「3(a・d・e)」。二相性波形は半導体スイッチで電流の向きを反転させて作り、出力試験には50Ωの無誘導抵抗を使い、心房細動の除細動ではT波への通電を避けるためR波同期を行います。bのパルス幅は数ms、cの出力端子は患者を保護するため接地しません。

問35 医用治療機器学

シリンジポンプについて正しいのはどれか。 a.自然滴下方式である。 b.気泡混入検出機能がある。 c.薬剤の精密注入に用いる。 d.サイフォニング現象が起こる。 e.大量輸液を行う際に有用である。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
解答と解説を見る

正解4

正解は「4(c・d)」。シリンジポンプは少量の薬液を高い精度で持続注入する装置で、患者より高い位置に置くと薬液が自然に落ちるサイフォニング現象に注意が必要です。aは機械的に押し出す方式、bの気泡検出は輸液ポンプの機能、eの大量輸液には輸液ポンプを用います。

問36 医用治療機器学

経皮的冠動脈インターベンション治療(PCI)について正しいのはどれか。

  1. 体外式超音波診断装置を用いてカテーテルを誘導する。
  2. バルーン拡張圧は100気圧程度である。
  3. 狭窄部拡張中の冠血流量は減少する。
  4. ステント留置後の抗凝固療法は禁忌である。
  5. ロータブレータはレーザを用いる。
解答と解説を見る

正解3

正解は「3」。バルーンで狭窄部を拡張している間は血管が閉塞するため、その部位より先の冠血流は一時的に減少します。1はX線透視下、2の拡張圧は10〜20気圧程度、4のステント後は抗血小板薬が必須、5のロータブレータはダイヤモンド粒子で削る器具です。

問37 医用治療機器学

超音波吸引手術装置について正しいのはどれか。

  1. 先端は5〜10mmの振幅で振動する。
  2. 25kHz前後の振動を用いる。
  3. 対極板が必要である。
  4. 生理食塩液は不要である。
  5. 骨切開に有用である。
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正解2

正解は「2」。超音波吸引手術装置(CUSA)は25kHz前後で先端を振動させ、水分の多い実質細胞を選択的に破砕・吸引します。1の振幅は数十〜数百μm、3は電流を流さないので対極板は不要、4は破砕片の洗浄と冷却に生理食塩液を使い、5の硬い骨の切開には向きません。

生体計測装置学全8問

問25 生体計測装置学

図は、同一検体の血糖値をA、B 2種類の計測法で測定した結果の分布である。使用した検体の真の血糖値を80mg/dLとしたとき正しいのはどれか。ただし、十分な回数の測定が行われたこととする。(図参照)

第35回 午前 問25 の図
  1. AはBよりも正確度が高い。
  2. AはBよりも精密度が高い。
  3. AはBよりも分布の平均値が小さい。
  4. AはBよりも偶然誤差が小さい。
  5. AはBよりも系統誤差が大きい。
解答と解説を見る

正解1

正解は「1」。正確度(真度)は測定値の平均が真の値にどれだけ近いかを表します。Aの分布は中心が真値80mg/dLの近くにあるのに対し、Bの中心は大きくずれているため、Aのほうが正確度が高いといえます。一方、ばらつき(分布の幅)はBのほうが小さいので、精密度はBが優れており、偶然誤差もBのほうが小さくなります。

問26 生体計測装置学

トランスデューサと変換する物理量との組合せで正しいのはどれか。

  1. 差動トランス ― 温度
  2. CdS ― 磁場
  3. ホール素子 ― 放射線
  4. ストレインゲージ ― 光
  5. 圧電素子 ― 振動
解答と解説を見る

正解5

正解は「5」。圧電素子は力や振動を電圧に変換する素子で、超音波の送受信にも使われます。1の差動トランスは変位、2のCdSは光、3のホール素子は磁場、4のストレインゲージはひずみを検出します。

問27 生体計測装置学

生体電気計測用増幅器に差動増幅器を用いる主な目的はどれか。

  1. 入力インピーダンスを大きくする。
  2. 生体への電気的安全性を向上させる。
  3. 入力換算雑音を小さくする。
  4. 商用交流雑音を除去する。
  5. 大きな増幅度を得る。
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正解4

正解は「4」。商用交流雑音は2つの入力電極に同じ大きさ・同じ位相で乗る同相信号です。差動増幅器は2入力の差だけを増幅し同相成分を打ち消すため、これを効率よく除去できます。

問28 生体計測装置学

小電力医用テレメータについて正しいのはどれか。 a.A型送信機の帯域幅は25kHzである。 b.アンテナシステムとして漏洩同軸ケーブルが用いられる。 c.フェージング防止にダイバーシティーアンテナが用いられる。 d.受信感度向上のためにブースタが用いられる。 e.割り当て周波数バンドは1〜5バンドに分類される。

  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解4

正解は「4(b・c・d)」。医用テレメータでは電波の届きにくい場所に漏洩同軸ケーブルを敷設し、フェージング対策にダイバーシティアンテナ、受信感度の向上にブースタを用います。aのA型送信機の帯域幅は12.5kHz、eの周波数バンドは6バンドに分類されます。

問29 生体計測装置学

超音波パルスドプラ血流計で正しいのはどれか。

  1. 血流方向と同じ向きに超音波ビームを当てたときは測定できない。
  2. 計測可能な最大血流速度はパルス繰り返し周波数に依存する。
  3. 超音波の送信と受信を別々の素子で行う必要がある。
  4. 超音波周波数が高いほど最大計測深度が深くなる。
  5. 距離分解能を持たない血流計測法である。
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正解2

正解は「2」。パルスドプラ法では、繰り返し送信するパルスの周波数(PRF)の1/2を超えるドプラ偏移は正しく測れず折り返し(エイリアシング)が生じます。したがって測定できる最大血流速度はPRFに依存します。

問30 生体計測装置学

血液ガスの計測について誤っている組合せはどれか。

  1. pH ― ガラス電極
  2. 酸素分圧 ― クラーク電極
  3. 二酸化炭素分圧 ― セバリングハウス電極
  4. 酸素飽和度(SpO₂)― 赤色光および赤外光の吸光度
  5. 経皮的二酸化炭素分圧 ― 赤外光の吸光度
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正解5

正解は「5」。経皮的二酸化炭素分圧は、加温した皮膚から拡散してくるCO₂をセバリングハウス型(pH電極を応用した)電極で測定します。赤外光の吸光度を使うのは呼気ガスを測るカプノメータです。

問31 生体計測装置学

MRIについて誤っているのはどれか。 a.炭素原子の空間分布を画像化する。 b.超電導電磁石には液化ヘリウムが用いられる。 c.静磁場強度が高いほど画質は向上する。 d.画像化には傾斜磁場が必要である。 e.石灰化病変の描出に適している。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解2

正解は「2(a・e)」。MRIが画像化するのは水や脂肪に含まれる水素原子核(プロトン)の分布で、炭素ではありません。また石灰化や骨は水素が少なく信号が出にくいため、描出はX線CTのほうが得意です。

問32 生体計測装置学

内視鏡画像計測について誤っているのはどれか。

  1. ファイバスコープ先端には光源が装着されている。
  2. 電子内視鏡の面順次方式ではRGB回転フィルタを用いる。
  3. 超音波内視鏡ではラジアル走査が用いられる。
  4. カプセル内視鏡にはイメージセンサが内蔵されている。
  5. 赤外光観察は内腔の粘膜深部を可視化できる。
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正解1

正解は「1」。ファイバスコープも電子内視鏡も、光源は本体側の光源装置にあり、ライトガイドファイバで先端まで光を導きます。先端に光源が付いているわけではありません。

医用機器安全管理学全8問

問23 医用機器安全管理学

全身麻酔を安全に施行するためのフールプルーフ機構はどれか。

  1. 医療ガス配管端末のピン方式
  2. 医療ガス供給を遮断するガス遮断装置
  3. 酸素供給圧警報装置
  4. 医療ガス流量計の低酸素防止装置
  5. 複数の流量計のうち酸素流量計を最右端に配置すること
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正解1

正解は「1」。フールプルーフは誤った操作そのものができないようにする仕組みです。医療ガス配管端末のピン方式はピンの位置が異なり、別のガスには物理的に接続できません。2〜4は異常を検知して安全側に働かせるフェイルセーフ、5の酸素流量計を最右端に置くことは取り違えを減らすための配置の標準化にあたります。

問39 医用機器安全管理学

電撃に対する人体の反応で誤っているのはどれか。

  1. 心臓に直接電流が流れることによって起こる電撃をミクロショックという。
  2. ミクロショックの心室細動電流は最小感知電流の1/100である。
  3. 100kHzの交流電流での最小感知電流は約100mAである。
  4. 小児の最小感知電流値は成人の1/2程度である。
  5. 直流電流は交流電流に比べて生体組織に化学的変化を起こしやすい。
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正解2

正解は「2」。ミクロショックで心室細動を起こす電流は約100μAで、最小感知電流(約1mA)の約1/10です。1/100というのは誤りです。他の記述は正しい内容です。

問40 医用機器安全管理学

ME機器の分類について正しいのはどれか。 a.B形装着部は外部電圧の印加に対して保護されている。 b.CF形装着部は接地されている。 c.内部電源ME機器の追加保護手段は補強絶縁である。 d.クラスⅠのME機器の追加保護手段は保護接地である。 e.クラスⅡのME機器は在宅使用に適している。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解5

正解は「5(d・e)」。クラスⅠは保護接地、クラスⅡは補強絶縁(二重絶縁)を追加保護手段とし、接地に頼らないクラスⅡは在宅使用に適します。aの外部電圧印加に耐えるのはCF形やBF形の装着部、bのCF形は接地されず、cの内部電源機器は電源に接続しないこと自体が保護手段です。

問41 医用機器安全管理学

図の測定用器具MDについて正しいのはどれか。(図参照) a.R₁とC₁でローパスフィルタを形成している。 b.R₂は人体の代表抵抗値を模擬している。 c.R₂の抵抗値は10kΩである。 d.電圧測定器の入力インピーダンスは10kΩ以上である。 e.電圧測定器の入力容量は150pF以下である。

第35回 午前 問41 の図
  1. a、b、c
  2. a、b、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. c、d、e
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正解2

正解は「2(a・b・e)」。MDはR₁(10kΩ)とC₁(0.015μF)で遮断周波数約1kHzのローパスフィルタを構成し、R₂(1kΩ)が人体の代表抵抗を模擬します。電圧測定器の入力容量は150pF以下と規定されています。cのR₂は1kΩ、dの入力インピーダンスは1MΩ以上が必要です。

問42 医用機器安全管理学

BF形装着部をもつクラスⅠのME機器で、図の漏れ電流測定の正常状態の許容値(交流)[μA]はどれか。(図参照)

第35回 午前 問42 の図
  1. 10
  2. 50
  3. 100
  4. 200
  5. 500
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正解3

正解は「3」。図は患者装着部から大地へ流れる患者漏れ電流の測定です。JIS T 0601-1では、BF形装着部の患者漏れ電流の許容値を正常状態100μA、単一故障状態500μAと定めています(CF形では10μA/50μA)。

問43 医用機器安全管理学

支燃性を有するガスはどれか。 a.空気 b.亜酸化窒素 c.二酸化炭素 d.ヘリウム e.窒素

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解1

正解は「1(a・b)」。支燃性ガスは自らは燃えないが他の物質の燃焼を助けるガスで、酸素を含む空気と亜酸化窒素が該当します。二酸化炭素・ヘリウム・窒素は燃焼を助けない不燃性ガスです。

問44 医用機器安全管理学

機器やシステムの信頼性について正しいのはどれか。 a.機器を直列に接続するとシステムの信頼度は低下する。 b.定常アベイラビリティは機器が利用できる時間的割合を表す。 c.MTBFは修理に要した時間の平均値を表す。 d.MTTRは故障と故障との間の無故障時間の平均値を表す。 e.故障率は初期故障期間より偶発故障期間の方が高い。

  1. a、b
  2. a、e
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e
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正解1

正解は「1(a・b)」。直列システムはどれか一つでも故障すると全体が止まるため、機器を直列につなぐほど信頼度は下がります。定常アベイラビリティは全時間のうち使用できる時間の割合です。cとdは説明が逆で、MTBFが平均故障間隔、MTTRが平均修復時間です。eの故障率は初期故障期間のほうが高くなります。

問45 医用機器安全管理学

電磁波に対する妨害抑制能力と妨害排除能力の両立性を表現しているのはどれか。

  1. EMI
  2. EMD
  3. EMC
  4. ESD
  5. EAS
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正解3

正解は「3」。EMC(電磁両立性)は、機器が他へ電磁妨害を与えないこと(妨害抑制、エミッション)と、他からの妨害を受けても正常に動作すること(妨害排除、イミュニティ)の両方を満たす能力を指します。